Y81.奥久慈男体山で足慣らし

1.動 機
前回の中央アルプス以来雨模様の日が続き、色々と所要もあって、お山に出かける時間が取れなくていた。難しい岩場と長い歩きがある水戸アルパインの「不帰の嶮」が7日からと迫ってきたので、足慣らしが必要になった。まだお天気が不安定で遠くに出掛けるのは億劫だが、幸い気温の低い日が続いているので、茨城の山でもあまり暑さに苦労することなく歩けそうだ。と言う訳で、天気予報のいい日を選んで岩場もある奥久慈の男体山に出かけることにした。コースは健脚コースで男体山に登って大円地越から櫛ヶ峰、入道岩、鷹取岩と回ってから大円地に戻る周回コースで歩く積りだった。当日健脚コースから登ると男体山山頂で雨になって挫折、大円地越からコースを短縮して一般コ-スで登山口に直接下ってしまった。それでも岩場が濡れて滑りやすくなっていて三点確保の復習をし、途中にはヤマユリやイワタバコが咲いていて目を慰められ、結構面白い山歩きにはなった。

2.データ
a)山域:男体山(654)
b)登山日:2011/8/1(日)曇一時雨
c)日程:
日立自宅 8:15発 = 9:25 大円地登山口 9:40 ---- 9:50 分岐 ---- 10:10 滝倉分岐 ---- 10:25 展望台 10:35 ---- 11:10 四阿屋 ---- 11:15 男体山 11:25 ---- 11:55 大円地越 12:30 ---- 13:20 分岐 ---- 13:30 大円地登山口 13:45 = 14:45 日立自宅
(男体山周回コース)
(男体山周回コース)

d)同行者:和子
e)地形図:1/25000 「大中宿」

3.山行記録
午前中曇り、午後から晴れ、最高気温24℃の予報を聞いて、特に急ぐこともないと我家を8時過ぎに出発した。通勤時間帯は過ぎていたので好調に走り、西金交差点を右折して大円地へ向かった。久しぶりに走るこの道は思っていたよりも細い道が延々と続く。対向車との譲り合いもしながらやっと古分屋敷部落に着き、パノラマラインに入る道に曲がろうとしたら工事中! 部落の駐車場に停めさせてもらおうかと思ったが満車状態、工事中の車を移動して貰ったりしながら工事車線を強行突破、大円地登山口の駐車場に入った。駐車している車は2台だけ、ナビの調整をして身支度をし、トイレを済ませて9時40分歩き始めた。
男体山を目の前にしながら奥久慈の茶畑の道を行く。放射能汚染の所為だろうか、伸び放題の茶畑も目につく。
道標の立つ分岐点から健脚コースに入ると、樹林帯の中の急登になる。気温は23℃と低めだが、湿度が高くてすぐに汗が滲んでくる。岩っぽいところは昨日までの雨で濡れていて滑りやすい。今日は苦戦になりそうだ。
(大円地登山口から入山)
(分岐から健脚コースへ)

樹林帯の中の急坂を20分登ると滝倉からの登山道に合流した。右に曲がるとガラガラの谷間の道になり、やがて本格的な健脚コースの岩場が現れた。
(滝倉コースと合流)
(いよいよ急登)

樹林帯を抜けても岩場は濡れたまま、次々と現れる鎖場を三点確保を忠実に守りながら一歩一歩慎重に登って行った。
健脚コースの途中に展望のいい岩頭があり、ここに寄道して一休みした。昨日知り合いから貰ったキュウリに味噌をつけると美味しかった。
(岩場が次々と)
(展望台で一休み)

展望台からが健脚コースのハイライトだろうか。大きな岩や一枚岩の様なところもあって、足場を見つけるにも苦労する。岩は滑りにくい岩質なので晴れて岩が乾いている時なら平気で登って行くところだが、濡れていると気持が悪くて時間がかかる。
岩場のところどころに見事な大輪のヤマユリが咲いていて綺麗だった。休憩がてらシャッタを押した。
(まだまだ岩場が)
(ヤマユリが慰め)

次々と現れる岩場を頑張って、袋田コースの分岐点に登り着き、東屋で一息入れた。汗ふきの手ぬぐいを絞って見たら、汗がたらたらとしたたり落ちた。
(続く岩場を登る)
(東屋で一休み)

四阿屋から男体山頂までの登山道が夏草に覆われているのに驚いた。夏はいつもこんな具合なのかもしれないが、この男体山に夏に登ったことがないので初めての体験だったのだ。
夏草の中を潜るように登って行き、山頂神社にお参りして山頂部に上がるとみごとな大株のヤマユリが咲いていた。一番にシャッタを押した。
(夏草茂る登山道)
(山頂のヤマユリ)

四阿屋あたりで霧雨だった雨が。山頂に登り着くと本当の雨になってきた。山頂で昼食と思っていたが、展望は全くないしで、雨具をつけて大円地越まで下ることにした。
一般コースにも滑りやすいところがある。右に落ちたら命がない。緩やかな下りだが慎重にゆっくりと下った。
(山頂で雨)
(一般コースを下る)

大円地越に下り着くと雨は小止みになり、テーブルに弁当を広げて昼食をとった。和子はどんな山行でも必ず弁当を作ってくれる。色とりどりの弁当を平らげ、デザートにグレープフルーツを頂いて、さてこれからどうしよう。
時々霧雨も舞うお天気に、和子はもう櫛ヶ峰から鷹取岩に向かう気持はとっくに失せている。草地の中の櫛ヶ峰への分岐を見送って直接大円地へ下る最短コースに入った。
(大円地越)
(櫛ヶ峰コース分岐)

少し下ると、両側から濡れて黒々とした岩壁が迫って来る。その岩壁に目を凝らすと、張り付くように生えているイワタバコの群落が可愛い花を咲かせていた。
二人でシャッタの押し合いをしたが、勝負は周りが薄暗いので、ブレ止め機能の付いたカメラを持った和子の勝ちだった。、
(岩壁)
(イワタバコ群落)

(ストロボ使用)
(ストロボなし)

一般コースも3/11の大震災の影響で崖崩れに襲われたようで、登山道には何か所にも大石がゴロゴロと転がっており、一ヶ所は完全に登山道が大きく崩落していて別に迂回路を作ってある所もあった。
大円地の部落まで下ると周りは明るくなってホッとする。健脚コースの分岐を過ぎて駐車場に戻ったのは13時30分、歩き始めて3時間50分、休憩を除くと3時間ほどの短い山歩きだった。それでも高湿度のなか汗をふきふき歩き、濡れた岩場を慎重に歩いて神経も遣ったので、結構お疲れの山歩きでした。「鷹取岩をパスして丁度良かったのかもしれない。」とは年寄り夫婦の弁です。
(崖崩れ)
(大円地に帰り着く)



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