Y11a.多賀富士と月待ノ滝

1.動 機
前々報(Y118)で小坂富士に登って茨城の富士山を全山完登したと報告して、シモンさんから「多賀富士」が残っているよと再度教えられたことは同報で報告した。地形図を見ると、多賀富士の三角点は標高551.0mだが登山口の林道入口からの標高差が殆んどなくて登り甲斐がない。これだけで出かけるほどの山ではないので、そのうち近くの土岳と抱き合わせで出かけようかと考えていた。
茨城の紅葉の最盛期の11月末の日曜日、天気予報が良さそうなので、花貫渓谷の紅葉狩りを兼ねて土岳登山と抱き合わせで出かけることにした。無事に多賀富士の三角点を踏んでから花貫渓谷の入口に移動すると、物凄い人出で車道まで車の行列、恐れをなして急遽行き先を変更して月待の滝へ回った。水戸アルパインクラブの行事として今年3月の計画に入れていた月待の滝を登山口とする茨城鋸21峰縦走が大震災の影響で中止になったので、来年3月にリベンジすることになっている。この鋸21峰の歩き始めの岩壁の縁を歩くあたりが大震災で崩落していないか心配で、一度下見しなければならないことになっていたので、この際ついでに月待の滝から第一峰の岩峰まで歩いてきた。

2.データ
a)山域:多賀富士(551m)、茨城鋸21峰第一峰(210m)、月待の滝
b)登山日:2011/11/27(日)晴
c)コースタイム:
日立自宅 9:35 = 9:50 日立南IC = 10:10 高萩IC 10:15 ---- 10:40 林道入口ゲート 10:55 ---- 11:05 分岐 ---- 11:05 多賀富士 ---- 11:10 分岐 ---- 11:20 林道入口ゲート 11:25 ---- 11:30 花貫渓谷分岐 = 12:30 月待ノ滝P 12:35 ---- 12:55 第一峰(昼食) 13:30 ---- 13:50 月待ノ滝 14:10 = 14:35 里美かかし祭り会場 13:45 = 14:30 日立自宅
d)同行者:和子
e)地形図:1/25000 「竪破山」「大子」

3.山行記録
1)多賀富士
車のナビに多賀富士登山口を行き先指定して出発、日立南ICから常磐道に乗って高萩ICで下りようと思ったら、出口ゲートの所で長蛇の列が出来ていた。みんな花貫渓谷まで行く訳ではないだろうとこの時は考えていた。
高速を下りて県道67号を北上、我家と同じく直進して県道111号に向かう車は殆んどなく、みんな左折して県道10号に入って行った。みんなの車は県道10号からR461に曲がって花貫渓谷に向かって行ったわけだが、この時にはその道順が頭に入っていないので花貫渓谷が混雑するだろうという心配はしていなかった。
(多賀富士登山コース)
(多賀富士登山コースの標高差)

ナビに従って空いた111号を気持よく走って行き、若栗集落から左折して山岳道路に入って行った。しばらく谷合の道を登って行って一度下って登り返した次の峠に通信鉄塔が立っていて、その脇から林道が分岐していた。一台の車が停まっていて、長い柄の鎌を持った男性が帰ってきたので、「この先に多賀富士という山がありますか」と確認すると、「この道はこの先下るだけで山らしい山はないよ」とのことで多賀富士の事はご存じなかった。
林道の入口には「牧場林道(自動車道)起点、幅員3.6m、延長1410m」の標柱があり、鎖の車止めがしてあった。「関係者以外立入禁止」の立札が立っていて入るのがためらわれたが、注意書きに「車両や歩行者の通行禁止」の他に「許可なく通行した時は事故があっても一切責任は負いません」とあったので、自己責任で立ち入ることにした。
(林道入口の通信鉄塔)
(林道入口ゲート)

林道は舗装道ではないがカーブミラーも立っていて路面は充分に整備されていていた。
気持よく10分も歩くと右に「119/118」の立札があって、右の立木に118方向の矢印がペンキで書いてあり、その尾根筋のに踏跡があった。
(カーブミラーもある林道)
(多賀富士分岐)

踏跡に踏みこんでしばらく笹を漕いだが、すぐにはっきりとした道になった。この道を50mも歩くと尾根筋に4等三角点が見つかった。石の三角点ではなくて、金属プレートを埋め込んだコンクリ製の三角点だった。国土地理院のHPで「成果異常」となっていたので、破損していたのを再生したものだろうと推察した。
目立ったピークでもないので、どうしてこの三角点の名前が「多賀富士」なのか判らないが、これで多賀富士にも登ったことにして、証拠写真だけ撮って引き上げることにした。
(登山道あり)
(多賀富士三角点)

多賀富士から林道入口まで引き返し、車に乗ってR461に出て左折、花貫渓谷方向に少し走ると路側には駐車している車の列が出来ていた。なぜかと思ってそのまま走って行くと、花貫渓谷に下って行く旧道の分岐に監視員が立っていて車では小滝沢キャンプ場には入れないようになっていた。分岐近くに有料駐車場があったがここも満車、更に先に進んでも駐車場所はなさそうだし、まだ向こうから次々と車が上ってきていた。
こんな満員状態の中で紅葉狩りをしても楽しくはなさそうなので、花貫渓谷散策と土岳登山は諦めて、次どこに行こうかを相談した。宿題になっている鋸21峰の下見のことが思い出され、その登山口の月待の滝も紅葉が綺麗なはずだと、ここを行き先に変更した。

2)月待の滝
R461を走って水府の上高倉に出て小生瀬に向かったが、この道も竜神峡や袋田滝の観光客の車で渋滞、月待の滝に着いたのは正午も大分過ぎていた。第二駐車場、第一駐車場ともに満車状態、路側駐車ができないかと先まで走って見たが適当な場所が見つからなくて引き返すと、丁度第一駐車場から一台の車が出て行った。ラッキー!すぐその後に停めさせてもらった。
駐車場や月待の滝入口のカエデが真っ赤に紅葉していて綺麗だった。
(第一峰までのコース)
(第一峰までの標高差)

丁度昼時で、休み処で食事したりで月待の滝には大勢の観光客が押し寄せているようなので、滝見物は後回しにして21峰に向かった。
車道から擁壁の縁を登っていったところにある白山神社へのコンクリの階段は全く異常は見られなかった。神社の後ろに回って稜線に上がって行くと、紅葉の稜線上に伸びる登山道も良く踏まれていて歩きやすかった。
(白山神社の階段は正常)
(登山道も正常)

稜線を歩いて行った右の崖を保護してあるおびただしいワイヤにも破損している所は見られず、崖を覗きこんでも崖に崩落の傷跡も認められなかった。、
(第一峰までの岩壁にも異常なし)

第一峰の岩峰の上に立つと、眼下に久慈川が蛇行しており、その向こうに奥久慈の山並みが並んでいた。どの峰がなんという山だったかな。
(久慈川と奥久慈の山並み)

第一峰から次の第二峰に向かう下り坂も崖っ縁を歩くので、枯れ枝など取り除きながら鞍部まで下ってみた。第二峰への登りは雑木の中の尾根道を登るので危なげはなさそうだったので、ここから引き返して、第一峰近くで昼食をとった。
昼食をとってから第一峰を駐車場まで下り、滝見物に向かった。滝入口のカエデは真っ赤だったが、滝壺近くのカエデはまだ青かった。それでも滝は水量が多くて豪快で見ごたえがあった。
(もみじ苑の紅葉)
(月待ちの滝)

月待ちの滝見物を終えての帰途、R349沿いの里美農産物直販所の向かいにあるかかし祭りの会場に立ち寄った。来年の干支の竜を中心に、色々な趣向を凝らしたかかしが飾ってあって面白かった。
(かかし祭り)





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