Z12.干支の山龍神山ついでに仏生寺山

1.動 機
 今年の干支「辰」の山として先日高萩の「龍子山」に登ったのだが、あまりに小さい山だったので御利益がなさそうなので、もう一山登って一人前にしようと、これまた小さな石岡の「龍神山」に登ることにした。「龍神山」には5年前に南峰に登ったことがあるが、その時に三角点を見つけることが出来なかったのが心残りだったし、南峰よりも高い北峰に登らなかったのも気になっていた。「龍神山」を登るだけに石岡まで出かけるのは勿体ないので、ついでに山悠遊さんの茨城の山リストのNo.142の仏生寺山にも登ることにして出かけた。龍神山の南峰では三角点にタッチすることが出来、龍神山北峰と仏生寺山にも登頂することができて念願は果たしたのだが、後者の二山大変な籔山で、新年早々、今までの人生で一番の籔漕ぎを体験することになった。

2.データ
a)山域:仏生寺山(211m)、龍神山北峰(196m)、龍神山南峰(163m)
b)登山日:2012/1/7(土)晴
c)コースタイム:日立自宅 9:10 = 9:20 日立南IC = 9:45 千代田石岡IC = 10:10 フラワーパーク 10:20 = 10:30 三叉路P 10:40 ---- 11:30 仏生寺山 12:00 ---- 12:35 三叉路P 12:40 = 13:00 龍神山霊園P 13:05 ---- 13:25 龍神山南峰 13:45 ---- 13:55 龍神山霊園P 14:00 = 14:05 畜産センタ入口P 14:10 ---- 15:00 龍神山北峰 15:25 ---- 16:15 畜産センタ入口P 16:25 = 16:45 千代田石岡IC = 17:15 日立南IC = 17:30 日立自宅
d)同行者: 和子
e)地形図:「柿岡」

3.山行記録
 ゆっくり我家を出発して日立南ICに向かうと、今日は天気が良くて、車窓から愛宕山や加波山、遠く日光連山が良く見えていた。石岡ICで常磐道を降りて最初の登山口仏生寺に向かって県道石岡つくば線を走っていると、目の前に筑波山がとても格好良く見えて来た。シャッタを押したくなって車を停めたが、ザックにカメラが入っていない! 写真がなくては山行記も書ききれないので、インスタントカメラを買いたいと思ったが道中に商店は見当たらない。フラワーパークまで回り道して、親切な窓口の人に話したら、園内の売店からインスタントカメラを買ってきてもらえた。写真の枚数は制限されるし使いなれないカメラで写真の出来も良くはなかったが、お陰さまで何とか山行記の体裁を整えることができた。

3.1 仏生寺山
コースタイム:三叉路P 10:40 ---- 10:45 幼木植林帯 ---- 10:50 林道 10:55 ---- 11:25 分岐 ---- 11:30 仏生寺山 12:00 ---- 12:05 分岐 ---- 12:25 ヤブ ---- 12:30 墓地 ---- 12:35 仏生寺法華堂 ---- 12:40 三叉路P
(仏生寺山登山ルート)
(仏生寺山登山ルートの標高差)

 地形図を見ると、仏生寺山は尾根筋の小さなコブみたいな山で210.9mの三角点がある。山頂に行くには北を通っている車道から尾根筋を下ってくれば簡単そうだが、これでは山下りであって登山にはなりそうにない。仏生寺の集落から尾根筋がつながっているので、ここに道がありそうだと見当を付けた。出来れば登りと下りを別ルートを歩いてみたくて、登りはもう一つ南の尾根筋を探検することで考えていた。
 仏生寺集落に入り路側に駐車場所を探すと、三叉路の分れ目の路側が広くなっていて、邪魔にならないように車を停めた。
 三叉路すぐからも斜面に登り道が見えていたが、少し車道を歩いていって檜の幼木の植林地に入って見た。植林の中には手入れのための踏跡があったが、植林が尽きると笹籔になった。笹籔を掻き分けていたら林道が見えてきたのでしばらく車道を歩いたが、狙いの尾根からどんどん離れていくので又山の中の踏跡を見つけて踏み込んだ。この踏跡もやがて竹やぶになり、竹やぶの奥は枯れて倒れた古竹が積み重なっていて進行不能。こんなことを繰り返しながら高度を上げ、谷を一つ渡っったところでやっとはっきりとした踏跡に入り、これを登っていくと三叉路に突き当った。右から来る踏跡は仏生寺集落からの道と思われた。
(林道歩きも)
(ヤブに入る)

 三叉路から左に登っていくとすぐに山頂部だったが、ここに先着していた一人の男性がいてヤブを掻き分けながら三角点を探していた。土浦在の男性で、我家と同じく山悠遊さんの茨城の山リストを見て歩いておられるとのことで、今日は山奥の車道から下って来られたとのことだった。尾根筋を見に行くと、上には大きな建物が見え、林道の様な広い道が下ってきていたので、こっちから来れば予想通り楽ちん登山だったようだ。
 しばらく一緒に三角点を探し回ったが、簡単には見つかりそうもなかった。色々と情報交換をしてから、男性にツーショットのシャッタを押していただいた。インスタントカメラには三脚への取付穴がなくてタイマもなかったのだ。
 展望も余り良くないので我家は三角点は諦めて下ることにし「車でお宅の駐車場所まで送って上げますよ」との親切なお言葉をいただいたが、三叉路のところから仏生寺への道も下って見たかったので、御礼だけ言って下り始めた。我家は簡単に諦めたが、男性はまだ三角点探しを再開されていた。
 分岐点からしばらくいい道が続いたが、途中から道に笹が伸びて煩くなってきた。ところどころ脇に逃げながら道筋を辿りながら下っていったが、下に集落が見えるところまで来て物凄い籔に突き当った。左に分け入って籔の薄いところを探しながら右往左往しているうちに墓地に降り立ち、墓地の参道に出ると、参道は墓地の上でヤブで行き止まりになっているのだった。このヤブのすぐ向こうが下りて来た登山道で、この籔を強行突破すれば仏生寺山までは大して苦労することなく登りつけそうだった。
 参道を下って集落の道に出ると、向かいに仏生寺法華堂の小さな建物があった。
(仏生寺山山頂)
(仏生寺法華堂)

 
3.2 龍神山
コースタイム:龍神山霊園P 13:05 ---- 13:10 ふれあいの森入口(案内板) ---- 13:25 龍神山南峰 13;45 ---- 13:50 ふれあいの森入口 ---- 13:55 龍神山霊園P 14:00 = 14:05 畜産センタ入口P 14:10 ---- 14:20 湿地帯 ---- 14:40 採石場 ----14:50 樹林 ---- 15:00 龍神山北峰 15:25 ---- 15:40 採石場 ---- 15:45 樹林 ---- 16:05 湿地帯回避 ---- 16:15 畜産センタ入口P
(龍神山南峰、北峰登山ルート)

(南峰山登山ルート標高差)
(北峰登山ルートの標高差)

3.2.1 龍神山南峰
 仏生寺の駐車場所に戻って、すぐに次の龍神山南峰登山口の霊園駐車場に向かった。途中、目の前に龍神山の全貌が見えるようになりシャッタを押した。その時は二つ分断された山だと思いこんで見ていたが、後で見直してみると山が三つに分けられているのが良く分った。
 畜産センタ入口の手前までくると、県道の左側に狭い道が見えていて、これが北峰に向かう地形図の破線の道だろうと見当が付いた。
 佐志能神社参道からさらに霊園の中に入ると広い駐車場があった。ここに車を置いて霊園の中を登っていき、一番奥で左に歩くと龍神ふるさとの森公園の大きな案内板がある。階段道やなだらかな遊歩道が網の目状に山頂までつながっているようだ。
(三つになった龍神山)
(龍神山霊園から登る)

 階段道や遊歩道を適当に選びながら登っていくとすぐに山頂に飛び出す。道の脇に立派な四阿があり、その前に木の展望台もある。北峰は立木に遮られて伺うことが出来なかった。 
(階段道)
(山頂の四阿と展望台)

 四阿で遅い昼食を食べてから、次は前回見つからなかった三角点探しだ。先ずすぐ脇の高みに上がると、なんと4個の小石に囲まれてちゃんとした三角点標石がそこにあった。余りに簡単に見つかって狐に騙されたような気分になったが、標石のある場所は周りよりも少しくぼんでいるように見えるので、前回は完全に土を被っていたのだろう。とにかく良かった。早速証拠写真を撮った。
 大仕事が終わって展望台に上がって関東平野の展望を楽しんでから下山した。下りはできるだけ登って来た道を通らない様に道を選んで歩いて行った。
(三角点)
(関東平野)

3.2.2 龍神山北峰
 NETで見ると北峰には西のゴルフ場側と東の村上側から登ったという記録が見られたが、いずれも相当な籔漕ぎになるらしい。ゴルフ場側から登ることにして地形図を見ると、ゴルフ場近くに入るのに、車道から畜産センタ沿いを北上する破線の道がある。畜産センタ入口に車を停めさせていただいたが、入口からは筑波山がすっきりとした姿で見えており、シャッタを押してから歩き始めた。
 畜産センタの金網の柵沿いに広い道がついていて気持ちよく歩いて行ったが、ブヨブヨの湿地帯を過ぎると、この道は龍神山から離れていく。ゴルフ場方向の樹林の藪の中に薄い踏跡が見えるのでこれを頼りに進んでいくが、踏跡があるとは言っても余り楽しい道ではない。一部では籔を掻き分けることもできず、籔の下に潜り込んで四つん這いで通過する体験もした。籔漕ぎを早く終わらせようと、ゴルフ場に着く前に山の方向に向きを変えて突き進んでいった。
(畜産センタと筑波山)
(籔漕ぎ)

 樹林が尽きると、その前には広い採石場があり、下の方では重機が盛んに唸り声を上げていた。その採石場の向こうに先ほど登っていた南峰が見えていたが、その左は北峰だと思っていたが、間にもう一つ山がある。様子が予想とは少し違うが、その時にはあまり気にしていなかった。(ここのパノラマ写真を撮っておきたかったが、フイルムが無くなりそうで諦めた)
 しばらく採石場との境の藪の中を歩いて行ったが、途中から採石場の道に下りて歩き始めた。籔漕ぎに比べると随分と楽チンだ。採石場の人に見つかると要らぬ心配を掛けるかもしれないので、下からは見えないように気を付けながら道の左端を歩いていった。
(採石場を挟んで南峰)
(一部採石場の道を歩く)

 広い道を登っていくと車止めがあり「通行禁止」の札が付いていた。ここからまた山に入ろうかと思ったが、山側は一旦崖を谷まで下りなければならないので、もう一回りその先のバラスの道を歩かせていただいた。
 採石場上端から山に入っていくと、そこは笹籔が繁茂していて、厚い笹を掻き分けながらの登りになった。
 山頂部に登り着くと笹が無くなり歩きやすくなり、北から登って来る踏跡もあった。この踏跡は村上側から登って来る道だと思われ、こっちから登った方が籔が少なそうだと思った(隣の芝生は青く見える、かも)。ナビを見ると、・196の山頂はもっと南にあるようだ。南に進むと笹籔になり、更にヤブを漕ぐと採石場の断崖の上に出た。・196はまだ30m位先の筈なので、位置を変えてもう一度やり直してみたが、同じだった。
 地形図の崖マークよりの採石工事が進行して、・196m地点は既に削り取られてしまったのだと結論付けた。そう考えると、龍神山が二つではなくて三つに分割されているように見えたのも現実なのだと合点がいった。山頂部に3種の境界標が一緒に立っているところがあったので、ここを北峰山頂ということにして証拠写真を撮った。
(また籔漕ぎ)
(南峰山頂)

 下りはゴルフ場まで樹林の中を下る積りで歩き始めたが、時間はもう16時に近くなってきて疲れも覚えて来たので、途中で採石場方向に向きを変えた。出た所は立入禁止のゲートのすぐ上で、筑波山から宝篋山、浅間山、剣ヶ峰の山並みが夕日を受けて綺麗に浮かび上がっていた。写真にしたい風景だったが、残念、カメラのフイルムはもう尽きていた。しばらく採石場の道を歩いてから樹林に戻り、籔の薄いところを選びながら歩いて畜産センタの柵沿いの道に出て、夕暮れ前に無事駐車場所に戻ることが出来た。今日は山歩きを始めて一番長い籔漕ぎを歩き、しっかりと疲れました。





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