Z14.西金砂山(シモンさんの探検隊)

1.動 機
 2012年最初の茨城の山探検は「今の地形図からは消えている昔の山道を辿って、天下野から西金砂山へ登る山行を計画しました。途中の岩場の上から展望が楽しめます。降りは祭礼道を下る予定です。」と案内された。面白そうで歩き甲斐もありそうなコースなので、今年になって小さい山ばかりを歩いて鈍った足を鍛えようと参加した。今回の参加者は我家を含めて18名、我家には初顔合わせの方もおられたが、皆さん探検隊の常連さん、シモンさんの案内で和やかで賑やかな山行になった。

2.データ
a)山域:西金砂神社(412m)、岩本三角点(411m)
b)登山日:2012/1/14(土)晴
c)コースタイム:日立自宅 8:15 = 8:40 JA水府直販店 8:55 = 9:05 お地蔵様前P 9:15 ---- 9:20 山道入口 ---- 9:50 展望地1 9:55 = 10:30 安龍の滝分岐 ---- 11:35 展望地2 11:45 ---- 10:50 鳥居 ---- 10:55 展望台 ---- 11:00 本殿 ---- 11:10 参道入口(昼食) 12:00 ---- 12:05 祭礼道入口 ---- 12:20 急坂始点 ---- 12:40 広場 13:05 ---- 13:05 車道出合 ---- 13:15 お地蔵様前P 13:25 = 13:35 JA水府直販店 13:45 = 14:25 日立自宅
(西金砂神社周回コース)
(西金砂神社周回コースの標高差)

d)同行者:16名(男性5、女性11)、 和子
e)地形図:「山方」

3.山行記録
 集合時間の9時に合わせて我家を出発、途中の信号にもほとんど引っかからないで順調に走って、集合場所のJA水府直販店に20分前に到着したが、もう大勢の参加者を前にしたシモンさんの説明が始まっていた。初めて拝顔する人もおられるが、皆さん常連さんばかりのようで和やかな雰囲気が流れており、人数を数えてみると今回の参加者は我家を入れて18名だった。探検隊も随分と盛大になっているようだ。
 登山口の駐車場所が狭いので、数台の車をこの駐車場に置いて、乗り合わせて出発した。県道を天下野まで北上してから左の地方道に入ると、赤い鳥居の下に七体のお地蔵さんを祭ってあり、その先の道が広くなっているところに車を停めた。
(JA水府直販店に集合)
(地蔵様前からスタート)

 駐車場所のすぐ先に右下に下る分岐があり、そこから目の前に広がっている山並みを指差しながら、これから歩くコースの説明があった。
 400mも車道を歩いたところで右に上がる道に入って、檜の植林の中のなだらかな山道を歩いて行った。
(西金砂山展望)
(いよいよ山道へ)

 その先雑木の林になり、何か所かの分岐を分けながら歩いて行くと両側が切れ落ちた瘠せ尾根の道になり、崖っぽいところを下ったり、登ったり、へつったり、奥久慈や竜神の山らしい面白い登山道になってきた。寒さを警戒して厚着をしてきたので汗ばんできて一枚脱いだ。
(瘠せ尾根歩き)
(明るい稜線)

 気持のいい稜線からは右下に寺入沢を見下ろしながら歩き、展望のいいところでは神峰山や高鈴山など日立の山も見えていた。
 意外に良く踏まれた山道が続いたが、ところどころでは笹籔を掻き分けるような所も出て来て探検隊らしい所もあった。
(神峰、高鈴展望)
(籔もあり)

 歩き始めて1時間程のところの分岐に「西金砂山」の道標があったが、これがこの山道に入って初めて見る道標だった。
 道標の先で集積岩の急な岩登りになり、これを登り切ると杉の植林のなだらかな稜線歩きになった。
(初めての道標)
(急登)

 小さなアップダウンを繰り返しながら暗い植林の道を歩いて行くと、「安龍ヶ滝494m、西金砂神社826m」と随分と細かい数値を書いた道標が立っていた。安龍の滝はこの時期、一面凍りついていて綺麗だろうと思われたが、今回はパス。
 安龍ヶ滝分岐から少し登ると、前面の谷一面が切り開かれた展望のいいところに出て一休みになった。白くお化粧した日光連山がうっすらと見えていてパチリ
(安龍の滝分岐)
(日光連山展望)

 展望地で一休みして直角に右に曲がったところに410.6mの岩本三角点があって、一寸タッチしてから証拠写真も撮って通過した。
 三角点からまた左に曲がって左側が綺麗に伐採された明るい稜線を歩いて行く。
(三角点)
(西金砂神社への裏道)

 少し下った鞍部に大きな鳥居があり、ここから西金砂神社に二股に分かれていた。左には石段が見えていたが、直進して行くと次々と古木が出てきて神域の雰囲気が出て来た。登り切ると展望台のところに出た。
(裏鳥居)
(展望台)

 立派な展望台には大きな展望図が置いてあり、富士山も見えることもあるらしいが、日光男体山も先ほどよりも薄くなっており、今日は筑波山や奥久慈男体山が綺麗に見えていることで満足する。
(南東方向の展望)

 展望台のすぐ先の西金砂山の山頂に西金砂神社の本殿がありお参りする。更にその先にもう一つの展望台があって一人の男性が登っていたが、展望は樹木に遮られていそうだし皆さんは既に下って姿がなかったので、途中の拝殿も素通りして後を追いかけた。
(本殿)
(拝殿)

 拝殿を過ぎて下っていくと車道と広い駐車場が見え、皆さんはその前の広場に集まっていた。めいめいに陣取って弁当を広げた。
 ここが神社への石段の参道が始まるところで、周りには806年創建の神社の色々な案内板が立っている。72年毎にここから我家近くの水木海岸まで神輿を担いだ600人の大行列を繰り出す磯出大祭礼が有名である。
(参道入口の祭礼場)
(西金砂神社由来書)

 石段参道の登り口には樹齢740年の天然記念物の大イチョウ(幹回10.5m)と大サワラ(幹回9.5m)が並んで立っていて荘厳さを醸し出している。
 看板によれば、広場の向かいの台地は佐竹氏が頼朝の攻撃を迎え撃って善戦した金砂城の跡とのこと。金砂城は城郭ではなくて、絶壁に守られた天嶮の山自体が城になっていたらしい。
(大サワラ)
(大イチョウ)

 ゆっくりと昼食とおしゃべりを楽しんで、下りにかかった。林道を東に歩くと大祭礼の石碑「まつり山を下る」の丸っこい石碑があった。始めは百足か蛇を掘り込んでであるのかと思ったが、祭礼の長い行列の姿がかたどってあるらしかった。
(下山)
(大祭礼行列の石碑)

 石碑のところに左に分れる道があり、入口に鳥居が立っていてその奥に「天下野宿」の道標が立っていた。この道が大祭礼の通る道「祭礼道」である。始めなだらかな道が続く。
(祭礼道へ)
(始めはなだらか)

 この祭礼道には心配しながら歩くことはないように要所に道標が立っている。
(道標1)
(道標2)

 なだらかな道は始めのうちだけで、15分も歩くと急斜面をジグザグに下るようになる。空身でも足を滑らさないようにストックを使うようになったが、ここを重い神輿を担いで下るのは大変だろうなと大祭礼の行列の事を考えてしまった。
 どんどん下っていくと果樹園の様な広場があり、ここで最後のお休みになった。色々なお八つのお裾分けを頂きながらしばし歓談。
(急坂下りの始まり)
(広場で一休み)

 左に次々と現れる代々の墓地を見ながら下っていくと、すぐに車道に降り立った。ここには「祭礼道」の道標と一緒に「西金砂2.6km」の道標があり、和子の記憶では、ここに車を停めて神社にお参りし、安龍ヶ滝遊歩道を周回したのだという。
 地形図を見ると車道は左に行っても駐車場所に戻るが、リーダに従って右に歩いて行った。一旦小川まで下って登り返したところが駐車場所だった。分岐点で西金砂山を振り返って歩いた道を見直してみて、お地蔵様に無事の山行のお礼のお辞儀をして車に乗った。
 ここで一旦解散になったが、帰途、JA水府直販店まで同乗者を送っていくと、殆んどの参加者とまたここで顔を合わせることになった。
(車道出合い)
(お地蔵様)

 




inserted by FC2 system