Z31.生瀬富士と鋸21峰後半

1.動 機
水戸アルパインクラブの3月例会で奥久慈の生瀬富士から茨城鋸21峰を縦走して月待の滝まで歩く計画がある。鋸21峰の下見は共同幹事のシモンさん平野さんと一緒に2回(X114Y26)実施したが、今回は直前のコース状況を確認するとともに、バス経路とトイレの確認をしたく平野さんと計画した。鋸21峰は生瀬富士から籔が心配な#11峰までの後半だけとし、生瀬富士へのコースは平野さんがまだ歩いていないので本番とは異なるが岩稜尾根を登ることにした。インフルエンザでしばらく山歩きを控えていた和子も同行し、別山行が重なって本番に参加できないMAC3人娘の皆さんも一緒に歩いて貰うことになり、賑やかで楽しい下見山行になった、

2.データ
a)山域:生瀬富士(410m)、赤坂三角点(413m)
b)登山日:2012/03/07(水)曇り
c)コースタイム:日立自宅 8.20 = 8:50 水府JA 8:55 = 9:30 月居トンネルP 9:55 = 10:05 大生瀬トンネルP 10:10 = 10:15 立神集落P 10:20 ---- 10:30 谷コース分岐 10:35 ---- 11:10 生瀬富士岩頭 11:15---- 11:20 生瀬富士 11:25 ---- 11:40 谷コース分岐 11:55 #21岩峰 ---- 12:00 #20峰 ---- 12:15 #19峰 ---- 12:35 #18峰赤坂三角点(昼食) 13:00 ---- 13:10 #17峰 ---- 13:15 #16峰 ---- 13:20 #15峰 ---- 13:35 #14峰 ---- 13:50 #13峰 14:05 ---- 14:25 #12峰 14:35 ---- 14:45 #11峰 ---- 15:05 大生瀬トンネル駐車場 15:10 = 15:10 立神集落P 15:20 = 15:40 下高倉公民館 15:45 = 17:00 日立自宅
d)同行者:平野さん、福地さん、深谷さん、高橋さん、和子
e)地形図:1/25000 「袋田」
(生瀬富士茨城21峰縦走ルート)

(生瀬富士茨城21峰縦走ルートの高低差)


3.山行記録
 水府JA直販所で平野さんと合流して、集合場所の月居トンネル手前の駐車場に入り、遠路お越しの深谷さんと、高橋さんを乗せた福地さんと合流した。ここのトイレを使おうとしたが工事中、いつ完成かと作業者に訊くと「3月28日完成で、使えるのは4月からだ」とおっしゃる。本番で最終トイレをここにする予定だったので、代替場所を探す仕事ができた。
 4台の車を連ねて今日の下山口の大生瀬トンネル出口に向かった。滝見の湯から左折して立神集落までの田舎道を走った。この道をバスが通過できるか心配していたのだが、先日電鉄の運転手さんに大丈夫と太鼓判を押して貰ったこともあって「バス通過可能」と判定。立神集落で田舎道から県道に出てから大生瀬トンネル出口の駐車場所に向かい、ここに平野車と深谷車をデポして、福地車と川本車で登山口の立神集落に引き返していつもの路側に駐車した。
 身支度をして10時20分に歩き始める。今日は私がトップを歩くことになっているのだが、ポケナビを立ちあげる時に折角入れていたルート図を削除してしまった。いつもはポケナビ無しでは歩けない私だが、平野さんのサポートがあるし、和子のチェックも入るから何とかなるだろう。
 県道から農道に入って去年年末のシモン探検隊の時と同じ道で生瀬富士に向かう。墓地脇を通ると、深谷さんがシモンさんに案内されたのは川沿いから谷筋に入ったとのこと。
 谷コースの沢に降りると、谷の奥に今まで見た記憶がない2段の滝が流れ落ちていた。今日急に気温が上がったための雪解け水だろうか。
 一休みしてここから急登が始まる。すぐに一枚脱いで15分ほど樹林帯の中を登っていくと岩稜帯になり、展望も開けて来る。岩場は急で険しいが、凝集岩なので足場が多くて比較的登りやすく、ベテラン揃いなので問題なくこなして行く。問題はトップの私、いつもは皆の後ろにくっついてマイペースで歩いて後姿の写真ばかりを撮りながら歩くのに、今日は前からシャッタを押すので何だか調子がおかしい。
(滝)
(岩稜の尾根を登る)

 最後の急登を登り切ると一気に岩頭に飛び出す。日光連山や那須連山は霞んで見えないが、向かいに奥久慈男体山が見えている。バンザイして集合写真の一号を撮った。
 岩の瘠せ尾根を通過して生瀬富士の山頂で一休み、美味しいお饅頭も出てきて元気をもらう。展望岩に上がってみると、足下に三角点の標識があった。地形図では三角点の表示がないので変だなと思ってよく見ると、図根三角点となっている。三角点と図根三角点とは違うものらしい。
(岩頭にて)
(生瀬富士本峰の図根三角点)

 生瀬富士からの下りが思いがけず厳しかった。急坂の岩場は登りよりも下りが怖い。ロープが張ってあるが、返って進路を邪魔するような所もあって慎重に下った。少人数だから大して時間はかからなかったが、本番が大勢だと時間がかかりそうだ。
 立神集落への谷コースの分岐のところには白い自然石に何か彫り込んだ石碑が転がっている。崩した書体でよく分らないが「馬頭観世音」と読めそうだ。
(生瀬富士の下り)
(馬頭観世音)

 分岐からいよいよ鋸21峰の始まりだ。大きな山は無いのだが、小さいとはいえ急坂を登ったと思ったらすぐに急坂を下ることになる。これを繰り返すので結構大変である。「平らな所が一つもないんだ」と流石の三人娘さんも歎いていた。
(急坂を登って)
(急坂を下って)

 4つ目のピーク、地形図に出ない小さなピークを入れると8つ目のピーク#18峰で昼食休憩にした。ここには赤坂三角点があり、切り株などたくさんあって好都合だったのだが、猪が掘り返したのか穴ぼこだらけで「雰囲気が余り良くなかった」と評判が悪かった。生瀬富士で饅頭を2つも頂戴したのでまだ空腹感はなかったが、皆さん自慢の沢庵など回ってきたので愛妻弁当も平らげることができた。デザートに美味しいオレンジも頂戴したが、ここまで担ぎあげていただいた重いオレンジはとても美味しかった。集合写真を撮って次に向かう。
 次の#17峰の方が展望が良くて休憩場所に好適だとの皆さんの評価、本番の案内状を見るとここを昼食場所にしてあったので一安心。
 ここまでは順調にリーダを務めて来たが、#17峰の先と#13峰の先とで曲がるべきところを直進して引き返すルートミスを起こした。優しい皆さんなので和子以外からは非難の声は聞こえなかったが、本番では要注意場所だ。今日はしんがり役の配慮の利く平野さんが目印に枝を横たえていてくれたようだった。
 次に休憩した#13峰の山頂からは、うっすらとだが、那須連山から塩原あたりの山並みが見えていた。白く化粧した茶臼岳に向かってシャッタを押したが、自慢するほどの写真にはならなかった。
 #12峰を下った鞍部のところの大籔が今回最大の問題だったが、近年、結構多くの人が鋸21峰を歩いたらしくはっきりとした踏跡が付いていた。これで迂回路を通らなくて済む。助かった。
 大籔帯を通過して登り切った次のピークが本日の終点#11峰。三人娘さんからは「小さなピークを入れるともう21のピークを越えたでしょ。今日はもう充分、大満足です」のお言葉を頂戴した。最終ピークでの集合写真を撮って下山にかかったが、ここはまだ21峰の丁度中間点で、本番ではここから先10個もピークを越えなければならない。。気合を入れなくっちゃ。
(#18:赤坂三角点)
(#11:今日の終点)

 下山路は始め快適な道だったが、ポケナビの軌跡を見るとあらぬ方向に進んでいる。途中で車道に強行降下も考えたが、本日始めての平らな道に御機嫌な皆さんとそのまま楽しく歩いて行った。
 そのうち目の前に大籔が立ちはだかってギョッとしたが、籔の中にトンネルができていて無事通過できた。道なりに歩いて行って車道に飛び出したのは丁度2台の車をデポした駐車場所だったし、時間も予定の15時にぴったり、おほめの言葉を頂戴した。
(本日始めての快適な道)
(ここにも籔があった)

 平野車と深谷車で立神集落の駐車場所に移動して解散になった。帰途、下高倉公民館前の公衆トイレに立ち寄ると、改修されたばかりで清潔で快適、道沿いに駐車場所もあって平野さんから合格判断を頂戴し、下見の仕事は終わって気分良く帰途に付いた。




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