Z32.笠間の低山
(国見山、片庭三角点、入馬沢三角点)

1.動 機
(笠間の山々)

 山悠遊さんの茨城の山リストの中でまだ登っていない山の中に、笠間市にある国見山と飯盛山という小さな山がある。桜川市住人の深谷さんも国見山に登りたかったとの話だったので連絡すると、一ヶ月前に稲田山に登った時と同じメンバーに連絡が取られて一緒に歩いてもらうことになった。国見山登頂の後で近くの飯盛山にも登ろうとの話も出たが、飯盛山は仏頂山と組み合わせた一日コースを提案して後日改めて登ることにし、今回は近くにある三角点峰の中から片庭三角点と入馬沢三角点をピークハントすることになった。冷たい風が吹く寒い日だったが、賑やかに三つの山のピークハントを楽しむことが出来た。

2.データ
a)山域:国見山(392m)、片庭三角点(170m)、入馬沢三角点(293m)
b)登山日:2012/3/12(月)晴
c)コースタイム:日立自宅 8:10 = 8:20 日立南IC = 8:35 水戸IC = 8:55 笠間支所 9:25 = 9:45 民家 9:50 ---- 11:20 国見山 11:30 ---- 13:10 民家 13:15 = 13:30 県道1号路側 ---- 13:45 片庭三角点 13:55 ---- 14:10 県道1号路側 14:15 = 14:20 仏ノ山峠 ---- 14:50 入馬沢三角点 15:05 ---- 15:40 仏ノ山峠 15:45 = 16:15 水戸IC = 16:30 日立南IC = 17:00 日立自宅
d)同行者: 水戸アルパイン女性会員3名(深谷さん、福地さん、高橋さん)、和子
e)地形図:「中飯」「羽黒」

3.山行記録
 渋滞を心配して早めに我家を出発したが、国道も高速も快調に走って集合場所の笠間支所に予定よりも20分も早く到着した。改築中の仮庁舎に入ってトイレを使わせていただいて観光資料など見ているうちに、笠間駅まで電車で来た福地さん、高橋さんを乗せた深谷車が到着した。
 登山ルートは深谷さんも検討済で、栗畑集落最奥の車道終点から登ることに即決、2台の車で登山口に向かった。県道1号からビーフラインに入って大きくワインドして登った先の分岐を射撃訓練センタ方向に左折、更にその先で左の細い田舎道へ車を進めた。

1)国見山
民家 9:50 ---- 10:05 橋 ---- 10:15 引き返し ---- 10:35 急登始点 ---- 10:45 尾根 ---- 11:00 林道 ---- 11:10 作業小屋 ---- 11:20 国見山 11:30---- 11:50 分岐 ---- 11:55 谷へ ---- 12:15 橋 ---- 12:20 (昼食) 13:00 ---- 13:10 民家 
(国見山周回ルート)
(国見山周回ルートの標高差)

 射撃場の道から左に分れて栗畑の田舎道を走って行くと車道はどん詰まりになり、立派な民家と倉庫が建っていた。その先にも細いダート道が伸びていたので、駐車場所がないかと少し先まで歩いて見たが狭い道が続くのみ、民家の戸を叩き、おばあさんにお願いして倉庫わきに駐車させていただいた。「国見山に登るのかい。気を付けて行っといで」と笑顔で見送っていただいた。
 明るい田圃風景の中の農道を気分よく歩き始めた。轍はあるがガタガタの道、車で入るのは止めておいた方が良さそう。まだまだ寒い日が続いているのに、道端にはオオイヌノフグリが青い花を咲かせていて目を楽しませてくれた。
 農道は橋を渡ったところでお終いになり、道は二股に分かれた。
(田圃脇ののどかな道)
(橋を渡ると二股)

 右の谷筋の道を下って来ることにして、左の山裾の道を歩いて行った。歩きやすい道が続き、何度か小さな沢を跨ぎながら歩いて行く。
(左の山道)
(何度か小沢を渡り)

 途中、右に分かれる道があったが無視して、ナビを眺めて破線の道と思って直進した。ところが道は沢沿いを進み、倒木が多いところになってナビを見直してみると、破線の道から随分と離れてきている。右の尾根に上がる道があればいいのだが、それらしき踏跡も見つからず、先ほどの分岐まで引き返して谷間の道に入って行った。破線の道は左の稜線上にあって、この道はその右の谷間を歩いていることになるが、この谷間を登りつめれば国見山の稜線に辿りつけるはずだ。
 緩やかに登って行くと、左の稜線が段々と高いところへと離れて行く。谷道の奥にはすごい登りが待っているだろうと覚悟して歩いて行くと、行く手の踏跡が突然消えてなくなり、左手の急斜面に尾根まで一直線に登る伐採帯があった。足元はズルズルと崩れ、立木に掴まりながら登って行く。途中に何本かペンキ塗りたての境界杭が立っていたので、境界確認をした跡だろうか。
(倒木を乗越え)
(谷間から尾根道へ急登)

 10分程頑張って稜線まで登りつめるとはっきりとした道が現れ、道に沿って緩やかな登り坂になり破線の道に出たと一安心。 
 しばらく歩いて行くとキャタピラで削られて赤土が丸出しになった林道に出た。昨日までの雨を吸ってグチャグチャになった道を歩いて行くと、作業車両が3台で伐採材を整理していたが、近付いて行くと作業を中断して脇を通らせてもらえた。
 作業小屋のあるところから、林道から国見山の稜線へ取り付く。急な斜面に薄い踏跡らしきものを見つけて攀じ登ると、その上に山道が見つかった、
(林道は伐採材の処理中)
(山道へ急登)

 国見山の山頂は一山越えたその先だった。立派な三等三角点があり、その前で握手して無事の登頂を喜びあい、記念写真を撮った。国見山という名前から展望を楽しみにしていたが、周りは立木に囲まれて展望ゼロ。昼食には少し早いし、風も冷たいのでそのまま下山することになった。
 下りは、地形図を見ると一つ東に破線の道が栗畑へ下っており、その破線の道までは道の表示はないがなだらかな稜線でつながっているので、多分歩けるだろうと見当をつけていた。登ってきたと反対方向に歩いて行くと稜線上には歩きやすい山道があって、破線の道に合流するまで気持よく歩くことができた。
(三等三角点)
(下りは整備された道)

 破線の道と交差して、右に歩いて行くと道は二股になり、また右にかじを取る。地形図上では破線の道は稜線上をそのまままっすぐ下るが、実際の道は途中から右の谷間に下るように付いていた。道なりに歩いて行くと、登るときに通った橋のところの分岐点に出た。
 明るい田圃の畔に出て、春のお日さまの下でゆっくりと弁当を広げた。いつものように、色々と美味しいものが回ってきてお腹一杯になった。 
(谷間に下る)
(のどかな道に戻る)

 時間はまだたっぷりあるので、近くの三角点を探訪することにし、県道1号沿いにある片庭と入馬沢の三角点を探すことになった。由良沢と清池入は採石場の中を歩くように思えて敬遠し、飯盛山と茗荷沢は仏頂山と一緒に別の機会に登ることにした。
 帰りは近道をして民家の前に戻り、おばあさんにお礼を言って次の片庭三角点に向かった。

2)片庭三角点
民家 13:15 = 13:30 県道1号路側 ---- 13:45 片庭三角点 13:55 ---- 14:10 県道1号路側
(片庭三角点の歩行ルート)
(片庭三角点歩行ルートの標高差)

 県道1号に出て北上して行くと、右上の民家に上がる道があり、ここから登ろうと県道わきに駐車して歩き始めた。すぐ上の墓地の奥の竹やぶに踏跡が見えたので踏みこんでいったが、踏跡はすぐに消えてしまい、ここだけは私が先頭でナビを頼りにしゃにむに進んでいくことになった。
 どこまで行っても道らしきものが見えないまま登り着いたところに、御影石で作られた新しい四等三角点があった。展望はなく三角点標石にタッチして記念写真を撮った。
(県道1号からの分れ)
(四等三角点)

 下りは少し方向を変えてみたが、やはり籔漕ぎの連続、適当に歩いて行くと登り口の民家の上に飛び出した。道端のオオイヌノフグリの青い花が目を慰めてくれた。高度差60m、1時間の籔漕ぎ山行でした。
(籔漕ぎ)
(オオイヌノフグリ)


3)入馬沢三角点
14:20 仏ノ山峠 ---- 14:25 登山口 ---- 14:50 入馬沢三角点 15:05---- 15:25 車道出合 ---- 15:40 仏ノ山峠
(入馬沢三角点周回ルート)
(入馬沢三角点周回ルートの標高差)

 県道を更に北上、栃木県との県境の仏ノ山峠まで走ると、右手にV字に引き返す道があり、その入口が広くなっていて駐車場所になった。県境の稜線上に道があると期待してきたのだが、峠は切り通しになっていて稜線にはとても上がれない。V字に引き返す道の入口には車両制限の表示があり、ここから歩き始めた。
 200mも歩いたところに車止めがあり、その手前に山に入る山道があり、こここから登り始めることにした。
(仏ノ山峠から部落道へは進入禁止)
(登山口)

 稜線まで上がると県境沿いに境界杭とはっきりとした道が付いていた。気持よく歩いて行ったが、山頂付近には大きく地割れした跡がロープでで囲ってあり、三角点標石も傾いていた。崩れかけた三角点を見るのはみんな初めての体験、可哀そうな三角点を囲んで記念写真を撮った。
(県境の道)
(崩れた四等三角点)

 山頂からは葉を落とした樹木越しに周りの山が見えていた。東方すぐ近くに今朝登った国見山が見え、南方には吾国山や難台山が見えていた。
 帰路は県境を少し引き返したところから左に分かれる破線の道を下ると、よく整備された道が続き、今日最後の山道を気持よく歩くことができた。
(国見山)
(下りは整備された尾根道)

 気持のいい山道を下ると長い車道歩きが待っている。この道の脇は石垣の擁壁で出来ていて古い街道の雰囲気があり、車の通らない舗装路には落葉が散り敷いていて気持よく歩くことができた。
 700mほど車道をのんびりと歩いて仏ノ山峠に着き、今日の山歩きはお終い。賑やかで楽しいハイキング、有難うございました。
(車道歩き)
(仏ノ山峠)

 





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