B62.ひたち海浜公園(オオウメガサソウ)

1.動 機
 例年になく暑い日が続き、やっと平年並みに涼しくなったと思ったらすぐに梅雨に突入、庭仕事もやらなければならないしで、しばらく山行が途絶えていた。天気予報に梅雨の合間の晴れマークが3日並んだので早速出かける計画になり、目標地は関東百名山の白砂山にした。前日がゴルフだったので、行程の長い白砂山は2日目と3日目とし、1日目は海浜公園で足慣らしをすることにした。
 今年は海浜公園にもご無沙汰していたが、準絶滅危惧種に指定されているオオウメガサソウを特別に見せてもらえる15日までのガイドツアーがあったのでこれに参加して、可愛い花々や樹木の説明を聞きながら1時間ほどゆっくりと樹林の中を歩いてきた。ポケナビをどこかに置き忘れて歩行軌跡は残せなかった。

2.データ
a)山域:ひたち海浜公園自然の森
b)登山日:2014/06/14(土)
c)日程:自宅9:30 = 10:15駐車場 ---- 10:25海浜公園西ゲート ---- 10:50オオウメガサソウガイドツアー11:40 ---- 12:00海浜公園西ゲート ---- 12:10駐車場 = スーパ = 14:30自宅
d)同行者:和子
e)地形図:1/25000 「ひたちなか」

3.山行記録
 NETの案内によれば10時から50分毎に30名づつを当日受付で案内するとのこと。2回目のツアーに参加する予定で我が家を9時半に出発、ゲートに10時25分に到着した。自然の森入口に設営されていた受付場所で無事参加資格を得て、しばらく散策。しばらく経ってポケナビを持っていないのに気が付いて、もしかしてトイレで手洗いをしたときに置き忘れたかと探してみたが見つからない。和子に「またやったわね!」と厳しい叱責を受け落ち込んでしまう。
(ガイドツアー看板)
(自然の森歩経路)

 定刻になると、1回目のグループが戻ってきて、ガイドさんは引き続いて我々の案内を始められた。ガイドさんはボランテアの里山パートナーの人で、いつもこの自然の森の生物の保護育成に努められいる方、有難いことです。
 自然の森の中にも自由に歩ける遊歩道があって二人で歩いたこともあるが、今日は一般には入れない保護地区も案内してもらえる。入口ではニュージーランドで体験したような靴底を洗う設備が用意されていた。
(同行者)
(靴底を洗って入場)

 クロマツとアカマツの違いの説明を聞きながら松林を歩いて行くと、足元を指さして「これがオオウメガサソウです」とおっしゃる。高さ10cmほどに小さな草丈の先にピンクがかった可愛い花をうつむき加減に咲かせている。「オオ」が付くので大きな花だと思い込んでいたので戸惑ってしまう。下北半島では群生地があるらしいが、国内での生息地は少なく、この公園が日本の南限で、茨城県レッドデータブックでは絶滅危惧TAに、環境省レッドデータブックでも準絶滅危惧に指定されている大変貴重な植物とのこと。保護地区には数株ずつ群れているところがあったが、一般遊歩道の脇にもところどころに咲いていて、ツアーでなくても見ることが出来るが、誰かに教えて貰わないとなかなか気が付かないかもしれない。説明を聞きながら、和子と一緒にせっせとシャッタを押しまくった。
 「オオ」が付かないウメガサソウもあちこちに咲いていて、花の形は似ているが、輪生の根生葉を持つオオウメガサソウに対して、茎の途中から対生葉を持っている。背丈はこっちの方が高いように見え、背が低い方にどうして「オオ」が付くのだろう。葉っぱが大きいからかな。
(オオウメガサソウ)
(ウメガサソウ)

 オオウメガサソウと似たような風情のイチヤクソウもあちこちに咲いていた。一般遊歩道にも保護地区にも。同じ花でピンクのベニバナイチヤクソウにはあちこちの山で出会っている。
 一株アザミの花が咲いていた。説明を聞き落としたので名前は不確かだが、葉に触れながら粘り気があるとおっしゃっていた。
(イチヤクソウ)
(ノアザミ)

 足元にはまだ花開いていなかったが、トンボソウも教えて貰った。尾瀬ヶ原などで出会った薄紫のトンボソウを思い出す。
 シュンランの株があちこちにあったが、すべて葉っぱがなくなっていた。野兎による食害だとのことだった。実が付いている株があったが、シュンランの花はどこででも見られるが、実がついているのを見るのは初めてだった。
(オオバトンボソウ)
(シュンランの実)

 足元だけでなく、実を付けた有毒な木の名前も紹介された。真っ赤なドクウツギの実はお日様を受けて綺麗で美味しそうに見えた。
 ヤマウルシの木も群生してたくさん生えていた。こんな木にうっかり触ったらえらいことになる。
(ドクウツギ)
(ヤマウルシ)

 他にもウグイスカグラなどの木の実があり、足元にはミヤマウズラの葉っぱも現れてきた。終点近くにはヤマザクラの木があり、サクランボが黒紫に実っていたが、ガイドさんに勧められて味わっているうちに写真を撮るのを忘れてしまった。
(ウグイスカグラ)
(ミヤマウズラ)

 ポケナビをなくしたので、ツアーの後引き続いて公園内を歩く元気がなくなった。退出時西ゲートの受付に落し物届を出しておいたら、後日「事務所に届いていますよ」との連絡は入った。白砂山はなんとかポケナビなしで歩いたが、今後はまたポケナビを楽しみながら歩くことが出来るようになった。届けてくださった方、どなたか判りませんが有難うございました。




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