T48 前日光の山
(岩山・鳴虫山-火戸尻山)

1.動 機
第62回の62会山行として、小来川温泉に2連泊して前日光の山を歩く計画を立てた。一日目に岩山、二日目鳴虫山から火戸尻山へ縦走し、三日目羽賀場山からお天気山へ縦走する計画だった。実際は8名の参加で、一日目は雷雨に襲われて岩山をルート半ばで撤退、二日目は完歩したが、三日目は朝から雨模様で山行を中止したので、達成率50%の山行だったが、その分宿の美味しい料理と温泉をゆっくりと楽しみ、お酒を飲みながらの話が尽きない楽しい山旅だった。

2.データ
a)山域:岩山(275m)、神ノ主山(842m)、鳴虫山(1104m)、火戸尻山(852m)
b)登山日:2006/04/25(火)晴一時雷雨、04/26(水)晴、04/27(木)雨
c)コースタイム:
4月25日:森山自宅 6:50 = 8:20茂木道の駅 8:40 = 10:10鹿沼市役所10:40 = 10:45日吉神社10:50 ---- 三番岩 ---- 11:30 二のたるみ(昼食)12:00 ---- (エスケープ)---- 12:10 車庫(雨宿り) 12:30 ---- 13:10日吉神社13:15 = 13:20鹿沼市役所13:25 = 13:55 小来川温泉
4月26日:小来川温泉 8:00 = 8:20志度淵沢登山口 8:25 ---- 9:10 神ノ主山9:20 ---- 10:35 鳴虫山10:50 ---- 11:35(昼食)12:10 ---- 13:15 火戸尻山 13:30 ---- 14:30林道14:35 = 15:00 小来川温泉
4月27日:羽賀場山は中止、小来川温泉にて現地解散
d)同行者:下山、浪野、小林弘夫妻、大矢、小佐野、和子
e)地形図:1/25000「鹿沼」、「日光南部」、(「文挟」)

3.記 録 
a)4月25日
茂木道の駅に集合して、次の集合場所を鹿沼市役所にし、5台の車を連ねて出発した。川本車を先頭に出発したが、右折レーンに入るのが遅いと一台に追い越され、前にあまりに遅い車がいたので追い越しレーンにでたら、2台の車が付いてこられなくなった。はぐれた2台も市役所に無事到着して安心したが、雑踏する道路を車を連ねて走る難しさを実感した。
空いている第二駐車場に3台を置いて、2台の車で今日の目標、岩山の登山口である日吉神社に向かった。神社の駐車場への道は普通に地図には表示がないほど狭い道で、特に入口が分かりにくかった。駐車場には4台先客があった。
(岩山ルート)

日吉神社脇から登山道が始まっており、檜の植林の中を緩やかに登る。樹間にA峰が屹立しているのが見えるが、5年前より植林が育っていて迫力は今ひとつだった。このA峰の付け根から岩場が始まる。岩は砂岩のように表面は滑りにくいし、丁寧に足場を切ってあったり鉄ハシゴをつけてあったりするので安心して歩くことが出来た。岩場の上からは関東平野が広がりムラサキヤシオが彩を添えていた。
(岩場の登り)
(岩場の下り)

三番岩を超えたところの二のたるみの広場で昼食を取っているとき雷鳴が轟き始め、近くのゴルフ場から警報のサイレンが鳴り渡った。雷鳴がだんだんと近づいてきて雨もザーッと降り出した。まだ道の半ばで、この先に二番岩、最高峰の一番岩、名物の猿岩も残っているが、昼食もそこそこにここからエスケープルートで下山することにした。急坂は滑りやすく気を使ったが、無事平地まで下ると、雨は雹交じりになり、ひとしきり激しくなった。民家の脇に車庫があったので、ここで雨宿りさせてもらった。
まもなく雨は上がり、日吉神社への車道を歩き始めると陽が射し始めた。恨めしく空を眺めてもせん無い事、3つの峰が連なる岩山をバックに集合写真を撮って駐車場所に戻った。神社下の道路には結構広いところがあり、無理して神社下まで狭い道路に車を入れることもなかったようだった。
(麓から岩山)

神社駐車場から車で市役所に戻り、5台揃って小来川温泉の福寿荘に向かった。チェックインタイム前に到着したが、気持ちよく迎えられ、温かい元湯の温泉で汗を流した。
入浴前に、明日の火戸尻山の下山口に車をデポする場所を下見に小佐野さんと出かけてみた。県道14号を北上し、東小来川の公民館のところから3kmのわき道に入ったが、道は段々と狭くなり、路面もわだちが深く、深い水溜りが随所にあって普通車ではとても走れないと判断した。宿に引き返し、夕食までにたっぷり時間があったので、持ち寄りのお酒やつまみを出し合って、楽しい団欒の時間を持つことができた。

b)4月26日
朝食前に、車高の高い下山車、小林車、川本車で火戸尻山の下山口に向かい、下山車と川本車をデポして、小林車で戻ってきた。朝食後、宿のマイクロバスで日光の消防署近くの登山口まで送っていただいた。運転の宿の親爺さんは、運転中もマイクを持って土地の案内を面白おかしく話してくれた。
バスを降りて道標に従ってハクモクレンやレンギョウの咲く街路を山の手に歩くと、すぐに大きなルート案内板のある登山口につきあたり、山道が始まった。早速、カタクリの花の出迎えがあり嬉しくなった。
檜の植林を抜け雑木林の急坂を登ると、50分で842mの神ノ主山に到着した。男体、大真名子、真名子、女峰、赤薙と表日光の名山が峰を連ねていて、お休み中のご婦人にこれをバックに集合写真のシャッタを押していただいた。
一休みして鳴虫山に向かった。根っこが出っ張った急坂が続いたが、お目当てのアカヤシオが咲いているのが見え始め、足元にはカタクリがポツポツと咲いていて目を楽しませてくれた。女峰山や男体山をバックにアカヤシオの写真を撮るのに苦労するが、今年は少し花つきが良くないようで、構図がうまくいかない。
今日の最高峰の1104m鳴虫山に着くと、立派な展望台があり、大勢の人が休んでいた。表日光連山だけでなく、薬師岳や夕日岳、鶏鳴山や笹目倉など前日光の山々も展望できた。ここまで登ってくると、アカヤシオも蕾のものが目に付き、これが咲いていれば、男体山との構図が素晴らしくなりそうだった。
(火戸尻山縦走ルート)

(神ノ主山山頂から前日光連山の展望)

(女峰山)
(男体山)

カタクリの花の写真を撮っていて皆さんから少し遅れて出発したが、休んでいた男性が「皆さん、向こうに行ったが、下山口はこっちだよ」と注意してくれた。「火戸尻山に向かいます」と答えたが、火戸尻山の名前をご存じなかった。山頂から火戸尻山方向に向かうとロープが張ってあり「この先キケンなため通行禁止・日光市」の看板が掛けてあった。かまわずロープを潜って南に歩くと、登山道はしっかりとついていた。西側の展望が開けていて、半月山、薬師岳や夕日岳などを眺めながら気持ちよく歩けた。996mのピークを超えて下ったところに作業道が敷設されており、東側の急な斜面の植林地帯が伐採されていた。歩くのも大変そうなこんな急斜面でよくも伐採作業ができるものだと感心した。更に鹿よけの網に沿って急斜面を下ると格好の休憩場所になっていて、一休みしながら宿で用意してもらったおにぎりをほおばった。
昼食後登り返して919m峰は巻いて歩き、急坂を下って南下し、また登り返すと火戸尻山の山頂に着いた。山頂は細長く、いくつかピークが連なり、最後のピークに三角点と何枚もの山名板がぶら下がっていた。その先の南側が開けたところで小休止してから、三角点のある山頂に戻って、二度と訪れることもないだろう山頂で証拠写真を撮った。
(火戸尻山山頂)

これから先は、何度か分かれ道が現れ、リーダの下山先生は、ポケナビと地形図で方向を確認しながら皆を導いていった。ずっと尾根を辿って歩いていったが、そのうちジグザグに切った作業道が表れ、尾根を外れてこの道を下って行くと丁度林道の車をデポしたところに降り立った。見事なストライクだった。5人乗った帰りの運転は、でこぼこ道を朝以上に慎重に下って行った。
15時頃に宿に着いて、前日と同様に温泉で汗を流して、お酒を飲みながら山談義に花を咲かせた。夕食の料理はしし鍋や鶉の焼き鳥のほか、昨日のメニューと同じものは一つとしてなく、2泊5食1万円也のサービス料金とは思えないもてなしだった。
4月27日:
朝起きると、外では雨が降っていた。前からこの日の午後の天気予報が良くなかったので、半日で岩山の残りを歩くか、羽賀場山の半分を歩くかとか思案していたのだが、潔く、今日の山行は中止して、朝食後解散することにした。
帰途、茂木道の駅に立ち寄り、お安い野菜や苺を買って日立まで帰ってきた。


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