T57 奥久慈縦走路周回

1.動 機
小林弘昌さんから奥久慈の裏縦走路を歩いてきたという情報がメールで流され、続いて下山先生からも流れてきた。この裏縦走路は、筑波への道の時、ぼとくさんとシモンさんの後をついて歩いただけなので、どんなルートだったか記憶が全くないので、確かめたくなって出かけてきた。下山先生は表縦走路を南下し裏縦走路を北上する周回ルートを歩いたそうなので、この真似をすることにした。全く同じように歩くのでは気分的に面白くないので、方向だけ逆方向に周回することにした。

2.データ
a)山域:裏縦走路(536m)、表縦走路(466m)
b)登山日:2006/05/31(水)晴後曇一時雨
c)コースタイム:
日立自宅 9:10 = 10:15古分屋敷駐車場 10:30 ---- 10:50分岐 ---- 11:20 表縦走路 11:25 ---- 11:40 裏縦走路分岐 ---- 12:35 536m峰(昼食)13:00 ---- 13:40 川本篭岩 ---- 14:10 湯沢源流 ---- 14:20 釜沢越 ---- 15:10 鷹取岩15:20 ---- 15:30 フジイ越 ---- 15:50 分岐点 ---- 16:05 古分屋敷駐車場16:20 = 17:20 日立自宅
d)同行者:和子
e)地形図:1/25000「大中宿(西部)」

3.記 録 
10時過ぎに古分屋敷の駐車場に着くと、奥多摩などの2台の車がやってきて、「男体山の駐車場はここか」と聞かれた。聞けば男体山に登りたいとのことなので、下の大円地駐車場を紹介した。新百名山に選ばれたので、遠くからやってくる人も増えてきたようだ。 まずは表縦走路に上がるのに、突き当たりの民家の裏を通って鷹取岩への登山道に入り、倒木の下を潜ったりしながら歩いて、途中の「ハイキングコースへ」の道標に従って左の岩峰側に分かれた。下りは鷹取岩側のフジイ越からここに下ってくる予定だ。ここから縦走路までの登りは、時に踏跡が薄くなったり、すごい急坂になったり、25℃を越す気温の中でしっかりと汗を搾られた。
(倒木潜り)
(やっと表縦走路に)
登りついたところの「至大円地越」の道標にしたがって北に向かうと、岩稜の左手に男体山の絶壁の眺望が広がりシャッタを押した。その先で右手の笹薮に踏跡があり赤いテープがあった。分岐はもっと小草越近くにあると思ったが、近くても尾根に上がれれば問題ないだろうと踏み込んだ。
踏跡が消えたりしたが、やがて小草越からの道と合流して裏縦走路が始まった。全体的に笹が多いが、適当にアップダウンや岩場もあって、歩き甲斐のあるルートだった。背丈を越す笹薮があったり、樹林帯の中を歩くので、展望が全く利かないので面白味はない。尾根上の踏跡が二股に分かれるところが3箇所ばかりあって、その都度、ポケナビと地形図を睨んで方向を定めた。ポケナビがなければ、1度ぐらいは道を間違えただろう。
(岩稜からの女体山と男体山)
(裏縦走路には笹薮が多かった)
536mのピークが少し広くなっていて、昼弁当を広げた。昼休み後、次のピークの先で、右手の谷間にモミジガサの畑があった。モミジガサ採りだけを目的にここまで来るのはしんどいし、ここまで来ても急坂の下まで下りるのもきついので、魅力的なモミジガサだが、採取に来ることはなさそうだ。
その先のピークを越えたあたりからは、6年前に篭岩山を探してうろついたところなので、登山道も岩場もなんとなく見覚えがある。最後のピークは急峻なピークで、岩場を攀じ登ると懐かしい一本松があった。6年前にここが篭岩だと仮決めし、後で間違いが発覚して、再度挑戦して異なる道を登っても同じピークに登りついたいわくの峰である。我家だけの篭岩なので「川本篭岩」と命名したのだった。
「川本篭岩」は小さな岩峰になっているので、左に巻道を見つけて下った。尾根道を少し進んだところで右の谷に向かって下りる踏跡を見つけて踏み込んだが、これが少し早すぎた。伐採地で傾斜がきつくて、立ち木がないところに踏み込むとずるずると崩れ落ちる。急坂に苦戦しながら下っていくと、次の谷筋が合流するところにはっきりとした踏み跡が現れた。倒木の多い沢筋を下って、湯沢源流に出た時にはほっとした。
(川本篭岩の一本松)
(湯沢源流までの谷筋下り)
湯沢源流から釜沢越にあがり、ここから右折して鷹取岩に向かって表縦走路の登り道に進んだ。鷹取岩までの間に結構な崖の上り下りが何度も現れ、表縦走路は楽チンルートとしか記憶にない我家には意外だった。鎖も使って歩いたりしたが、暑さの中での裏縦走で体力を使った後なのできつかった。空には厚い雲が出てきて、そのうち木の葉を小雨が打つ音も聞こえ始めた。和子は雨具をつけたが、私のザックには雨具が入っていなかった。大雨にならないことを祈りながら歩いた。
鷹取岩に着くと、本日一番の景観が待っていた。目の前に入道岩の岩柱がすっくと立っており、その向こうの岩稜の上に男体山と女体山が見える、何度見ても素晴らしい景観だ。見とれながら一休みした。
(鷹取岩からの眺め)
(鷹取岩を振り返る)
鷹取岩から一旦50mほど下ってから、向かいの岩稜に登り返して鷹取岩を見返した。展望場所もはっきりと見えていたのでシャッタを押した。写真を撮って歩い始めると、すぐに460m三角点の岩稜を巻きながら下るフジイ越の別れがあり、ここから下山にかかった。はじめ岩場の下りが続き、また小雨が降り始めて、踏み外さないように気を使いながら下っていった。
駐車場所に戻って、靴を履き替えて車に入った時に、俄雨がザーッとやってきた。今日は上天気の予報だし、コースタイムも知れているので雨具を持参していなかった。危機一髪でずぶ濡れを免れたが、ザックの中には常時雨具が必要だと思い知らされた。



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