U21 阿武隈(塩見山・芝山・雨降山・馬揚山)

1.動 機
近くの山を物色するため新ハイキングクラブの「阿武隈の山を歩く」を開くと、いわき市の西部山奥に塩見山・雨降山(テンキチョウ)・馬揚山(ウマアゲ山)という登ったことのない、変わった名前の山があった。いずれも展望はなさそうなので、山頂まで車で上がれる芝山を抱き合わせて展望を満喫して、一日のピークハントを楽しんできた。

2.データ
a)山域:塩見山(721m)・芝山(819m)・雨降山(771m)・馬揚山(724m)
b)登山日:2007/02/07(水)晴
(いわき西部のピークハント)
c)コースタイム:
日立自宅 8:05 = 8:15 日立南IC = 8:55 三和IC = 9:10 水神様水場 9:20 ---- 9:30 長沢峠 ---- 9:55 塩見山 10:05 ---- 10:40 水神様水場 = 11:00 芝山 12:25 = 12:45 林道分岐 ---- 13:05 雨降山 13:15 ---- 13:40 林道分岐 = 14:10 馬揚山登山口 ---- 14:25 馬揚山 14:30 ---- 14:50 馬揚山登山口 15:00 = (R6) = 17:10 日立自宅
d)同行者:和子
e)地形図:1/25000「上市萱」「竹貫」

3.山行記録 
我家を8時過ぎに出発して常磐道を通勤割引で北上し、三和ICからR41に下り、上市萱の先で左折して塩見山登山口の長沢峠に向かった。少し雪が残る山道に入ったので、路側が広くなったところを見つけて駐車した。直ぐそばに水神様の石碑があってパイプから水が流れ出ており、青年が水汲みにやってきた。「いわきでは一番美味しい水と言われ、休日には長蛇の列ができるのだ」という。 身支度を整えて林道の先に歩いていくと10分ほどで峠に着いた。ここから先はまた立派な車道になっており、左に作業道が分かれていた。入口に重機が止まっていて「間伐中、関係者以外立入り禁止」や「熊出没注意!」の立札が立っていた。かまわず入り込むと「塩見山登山口」の看板もあったので安心して歩を進めた。

(塩見山山頂にて)

植林の谷間の登山道にはところどころ赤いペンキを塗った丸木が立ててあり、これにしたがって急坂を登ると尾根に登りつき、ここからは気持ちのいい雑木の尾根歩きになった。直ぐに三等三角点と「塩見山721.4m」の山名板のある山頂に着いたが、予想された通り展望はなかった。証拠写真を撮ってから、反対側への下り道を当たってみたが斜面が凍っていていやらしいので諦めて、直角方向の尾根筋をしゃにむに下った。間伐の倒木に阻まれて谷に下りると登りの登山道に合流し、そのまま往路を辿って駐車場所に戻った。

(芝山山頂の富士展望台)

来た道をそのまま走って上三坂に抜けて、県道20号を南下、芝山自然公園の道標にしたがって林道に入った。入口に駐車場があり、ここから遊歩道が登っていたが、くねくねとした車道を車で登って山頂近くの駐車場に入った。大きな看板や立派なトイレがあり、山頂の展望台がすぐ上に見えていた。案内板を見て思い出すと、以前来た時には古殿町のほうから歩いて登って来たようだった。

展望台からの眺めは正に360度で素晴らしい。遠くの那須や安達太良などの雪山は霞んで見えなかったが、知っている山々が並んでいて嬉しくなった。蓬田岳の三角錐が一番美しく際立っており、その右に一盃山、高柴山、移ケ岳、大滝根山、矢大臣山など並び、さらに右の水石山や湯ノ岳の前に、登ったばかりの塩見山や、これから登る積りの雨降山や馬揚山を確認した。南の方には八溝山や奥久慈男体山も見えていたが、風が冷たくて長居をしていると身体の芯まで冷えてくる。下に降りて風を遮る日当たりの良い斜面で、バーナでラーメンを作って暖かい昼食を食べて暖をとった。
(展望台から北向き展望)
(展望台から東向き展望)

次は県道まで引き返して雨降山に向かって南下した。「阿武隈の山を歩く」では北の林道の峠から歩き始めているが、単独行で往復2時間以上かかっている。芝山の展望で時間を食ったこともあって我家の足では日が暮れそうだ。もっと楽に登れそうな南側の林道(上市萱馬場平線)に入ってみた。立派な舗装道の林道を登って行くと、最高部近くに分岐がありこの近くの広場に駐車した。

(雨降山頂にて)

峠あたりは法面がコンクリになっていて登れないので、少し引き返しながら下ると、踏跡が見つかった。踏跡ははっきりしており、笹藪になっても消えることはなく続いた。山頂の東のピークあたりにはうっすらと雪が残っていたが、ここから下ってからは登り返す山頂まで平で気持ちの良い雑木林になった。山頂には塩見山と同じ形をした「雨降山770.9m」の山名板と三等三角点があったが、期待した(テンキチョウ)の振り仮名や由来書はなかった。樹間から芝山などの山々が望まれ気持ちの良い山頂だった。三角点と山名板の前で証拠写真を撮った。

次の馬揚山に向かうために、林道をR41方向に下りようと思ったが、北向きの路面は凍っていて怖くなり、登った道を県道まで引き返した。県道136号で再び山に入り、山越えしてから馬揚山への道に分かれた。

(馬揚山頂にて)

車を走らせながら、馬揚山近くの谷間に作業道を見つけたので、近くの路側に駐車した。作業道は良く手入れされた植林の中の谷間を山頂まで延びていた。山頂に山名板はなく二等三角点だけがあった。山頂の東側は植林、西側は雑木林とはっきりと分かれていた。
三角点の前で証拠写真を撮って、下りは尾根を下る積りだったが、間違えて一つ南の谷間に下りてしまい、ここの作業道を辿って車道に出た。駐車場所に戻る途中に東北電力の鉄塔点検路を示す黄色い標柱を見つけた。ここから登れば尾根道に入ることができるように思えた。

雨降山が思ったよりも短時間で終わったので、もう一つピークハントできそうで、近くの大黒山(784m)か往生山(599m)を提案したが、「今日はもうたくさん」と一蹴された。県道20号でR6に出て、高速道の通勤割引にはまだ時刻が早すぎるので、そのまま一般道を走って我家に直帰した。



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