U54.ヤマツツジの高柴山と片曽根山

1.動 機
高柴山には6年前に、茨城新聞社刊「茨城と近県の山」完登を目指した時に登ったことがある。そのときツツジの盛りをとっくに過ぎていたのが残念で、その後ずっと気持ちの中に残っていた。天気予報が急に変わって絶好の好天になりそうになり、WEB情報では27日が高柴山の山開きで、今丁度ヤマツツジが満開だとあり、和子は植生されたツツジは面白くないと反対だったが、急遽出かけることにした。土曜日なので人出は多かったが、真っ赤に咲いた一面のツツジを満喫することができた。ついでに登った片曽根山のヤマツツジはすでに終りに近かったが、サラサドウダンやレンゲツツジなど色々な花が目を楽しませてくれた。
(高柴山のヤマツツジが満開でした)


2.データ
a)山域:高柴山(884m)、片曽根山(719m)
b)登山日:2007/05/026(土)晴
c)コースタイム: 
日立自宅8:15 = 8:55日立北IC = 9:45小野IC ---- 10:05牧野登山口10:15 ---- 10:50高柴山11:50 ---- 12:15牧野登山口12:20 = 12:40 店(昼食)13:05 = 13:30片曽根山頂15:00= 18:00日立自宅
d)同行者:和子
e)地形図:1/25000 「柳橋南東」「船引南東」

3.山行記録
(a)高柴山
我家を8時15分に出発し、日立北ICにETC通勤割引刻限ぎりぎりに到着した。差塩PAで休憩して小野ICで高速を降り、R349を北上し、高柴山登山口の道標を見て左折し、更にその先で左折して林道に入った。細い林道が続き対向車が来たらどうしようと思いながら走ると、一台の車にも出会うことなく登山口の広い駐車場に着いた。駐車場へ着くと、向かいの林道に「一方通行」の表示があり、駐車場へのアクセスは北から南への一歩通行になっていたのだった。
今日は土曜日、広い駐車場の外周りはすでに20台ぐらいの車でほぼ一杯だった。中央部に停めればまだまだ大丈夫だが、明日の山開きでは、どうなるのだろう。
(高柴山登山ルートは3本あり、牧野登山口から登りました)

まぶしい新緑の中を上りきると、山頂入口に避難小屋があり、そこから山頂にある展望台が見え、そこまで一面の真っ赤な花園だった。登山口が3つあるので、山頂には大勢の老若男女がたむろして、写真を撮ったり、弁当を広げたり賑やかだった。
満開のヤマツツジを前にして嬉しくなって、早速、場所を変えながらシャッタを押し捲った。
(山頂のツツジの真ん中に展望台がありました)


展望台に上がると平らな山頂全体に咲き誇るヤマツツジが見渡せ、ツツジの間をみんな勝手に歩き回るのであろう、踏跡が縦横についていた。
昨夜の雨が蒸発したのか、中国からの黄砂が襲ってきたのか、遠望は利かなかった。それでも、近くの大滝根山、鎌倉岳、移ケ岳などおなじみの阿武隈の山々が赤いツツジの上に見えていた。
散策している間に風が強くなり寒くなってきたので、ツツジの間に入り込んでおにぎりをほおばった。ここへ来るのを反対していた和子も、想像以上のツツジの大群落に満足顔だった。このまま帰っては交通費が勿体無いので、すぐ近くに見える片曽根山に回って見ることにした。片曽根山は、やはりツツジの山で、山頂近くまで車で上がれるはずだ。
高柴山頂から牧野登山口まで今度は旧道を下った。旧道も手入れされており、落葉でふかふか、雑木林で陽が遮られるので、新道よりも気持ち良く歩けた。新道と何度も交差しており、新道を登ってくる女性グループに「旧道の方が気持ちが良いよ」とお勧めした。

(b)片曽根山

牧野登山口まで下りてから、車で登ってきた林道とは反対方向の長い林道を下り、R349に出て、船引町の方に走った。準備した弁当が少なかったので買い足そうと思って、コンビニを探したが見当たらず、ホームセンタ付属の生鮮食品売り場でやっと弁当を買ってお腹を満たした。ここからの片曽根山の姿はなかなか美しく、田村富士と呼ばれるのも納得できた。
(麓からの片曽根山、正に田村富士)

片曽根山には山頂まで車道が伸びているが、全部車で登っては気がひけるので、少し登山気分を味わおうと、車一台がやっとの片曽根小沢線に入った。中腹の分岐点まで走ると山菜採りのご夫婦の車と出くわし、交差のついでに登山口の情報を聞くと、「ここから歩けばいいが、マムシも多いから気を付けて」との話だった。蛇を天敵とする和子はとたんに歩く気を失せてしまい、「山頂まで車で行こう」ということになった。林道を少し走ると、すぐに広い2車線の道に入り、山頂の駐車場まで続いた。
駐車場からは、さっき登ってきたばかりの高柴山と、日陰山、黒石山、鞍掛山の連山が目の前に広がっていた。


階段を上がるとすぐに山頂で、半分はNHKの通信アンテナに占拠されているが、山頂標や東屋など整備されていた。
ヤマツツジの木がたくさんあるが、すでに半分散り敷いており、高柴山で感動した後では物足りない。代わりに、少しずつだがサラサドウダンやレンゲツツジなど、毛色の変わった花も咲いていた。

裏手に回ると展望台があり、移ケ岳方向の山が広がっていたが、期待した安達太良などの雪山は霞の中だった。ここから駐車場の看板にあった三十三観音へ下る道を見つけたが、あまり人が歩かないのか少し藪っぽくなっていた。はじめ和子はマムシを警戒して来ようとしなかったが、丸太の階段などで整備されていることを知ると、しぶしぶ付いてきた。
三十三観音は、昔不治の病に苦しむ男が、病を治す願をかけて2年の月日をかけて33体の観音様の姿を岩の肌に彫ったと伝えられる。像を彫った岩は山腹のあちこちにあるので、全部見るためには、階段道を上り下りしながら歩き回らなければならない。観音像は稚拙なもので、1番、2番と、23番以降にお参りしたが、残りは失礼した。これではご利益にはありつけそうもない。
(岩肌に刻まれた観音像)

駐車場に戻って広い車道を国道まで下り、帰りは高速代を倹約して一般道R349やR289を3時間走って、明るいうちに我家に帰ってきた。




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