V26.花塚山


1.動 機
亀楽会の2月の山行は、一月の矢大臣山に続いて阿武隈の山、花塚山だった。花塚山には7年前に啓ちゃんと一緒に登って全山燃えるような紅葉を堪能したが、今回は美しい雪と奇岩のコントラストを楽しんできた。

2.データ
a)山域:花塚山(919m)
b)登山日:2008/02/23(土)晴後小雪
c)コースタイム:
大甕駅 7:46 = 7:56 日立駅8:05 = 8:20 日立中央IC= 9:10 阿武隈高原SA 9:25 = 9:30 三春IC = 10:30 桃木平 10:45 ---- 11:10 花塚の里(放鹿山神社)11:15 ---- 11:50 後沢分岐 11:55 ---- 12:15 花塚台分岐 ---- 12:35 花塚山(昼食) 13:10 ---- 13:20 花塚台分岐 ---- 13:50 放鹿山神社 ---- 14:10 桃木平 14:20 = 14:50 道の駅とうわ 15:00 = 15:30 三春IC = 16:40 日立中央IC = 17:45 日立自宅
d)同行者:亀楽会会員(男6、女1)、和子
e)地形図:1/25000 「飯樋」
(花塚山ルート)


3.山行記録
大甕駅からJRの電車に乗って集合場所の日立駅へ行き、初顔合わせの方と挨拶をしてから2台の車に分乗した。日立中央ICから常磐道に乗り、阿武隈高原SAで休憩後、三春ICで磐越道を降りて、R349を一路北上、川俣町で県道12号に入ってすぐのところで、右に「ちびっ子天国・花塚の里」の看板を見つけて右折した。地方道に入って何箇所も分岐が現れたが、要所には「ちびっ子天国」の小さな道標があって助かった。
最後の大きな道標に従って左の道に入ろうとしたが、登り坂に雪が積もっていて、夏タイヤがスリップした。下ってきたミニカーの奥さんにこれから先の状況を尋ねると「同じような雪道が続く」とのこと。分岐までバックで引き返し、分岐点の民家にお願いして空地に駐車させてもらった。
予定よりも1km弱手前から歩くことになったが、皆さんお元気で弱音は出ない。車道歩きも雪が積もっていると気分がいい。今日は気温も高くお日様も当たってすぐに暑くなって来て一枚脱いで、気持ち良く歩いていくと広い林道と交差した。一台の車が停まっていて、その向こうに「花塚山登山道入口」の大きな案内板があった。
(雪の積もった車道を歩く)
(広い林道との交差点に大きな案内板)

案内板の道を5分も歩くと、道が広くなった(駐車場?)先に車止めがあった。簡易トイレもあったので、車はここまでのようだ。更に広い道を歩くと、花塚の里の広い広場があり、斜面には遊園地のように滑り台やブランコやアスレチック遊具などが点在していた。
遊園地の脇の道を登っていくと石造りの鳥居があり、その奥に放鹿山神社の社殿があって、ここでしばらく休憩した。和子は意外に深く積もっている雪に驚いて、お賽銭を入れてこれからの安全登山をお願いしていた。社殿の脇にはハイキングルートの大きな案内板があって、多くの周回ルートがコースタイム付きで画いてあった。ここは北峰への分岐になっており、下りはこの分岐コースを下りて来る予定だ。
(ちびっ子天国・花塚の里)
(放鹿山神社)

放鹿山神社で少し休んで右の登山道を登っていった。始めは杉の植林、やがて松の植林帯、そして雑木の林になった。30cmも積もった雪の中に、ときどき階段道も現れ結構な急坂が続き、一歩一歩踏みしめるようにゆっくりペースで登っていった。
(植林帯)
(雑木林)

周りに続く花崗岩の岩を縫うように登っていくと大きな岩の上に姥神様の石像が祭ってあり、その後にも巨岩奇岩が次々と現れた。岩にはそれぞれ名前が付いている筈だが、雪に埋もれているのか名板は見当たらず、大岩のそれぞれの名前は分からなかった。
「小綱木、後沢へ」の分岐表示のところで一休みになった。樹間に護摩壇岩が見えていて、傍の大岩の上に上がっておっかなびっくりシャッタを押した。この岩の上に上がったついでに、和子に写真を撮って貰ったが、お天気が悪くなって護摩壇岩の方には回らなかったので、これが唯一の岩上での記念写真になった。岩から降りてくると、ご褒美だといってパイナップルを頂いたが、甘くて最高に美味しかった。
(姥神様)
(休憩時間)

その上にも岩の間を縫う道が続き、途中で下ってくる男性に出合った。林道に停めてあった車の主だった。
尾根に登りつくと、「左花塚台1分、右花塚山頂20分」の道標があり、先ずは花塚山山頂に向かう。
(更に尾根に登って)
(花塚台分岐)

尾根を進むと少し下るが、雪道が滑りそうで気を使った。雪道は登りよりも下りが一段と怖い。
やがてまた大岩が現れ、岩が重なった脇を登っていくと間もなく山頂に到着した。
(少し下って)
(山頂稜線にも巨岩)

山頂には女性が一人でバーナを出して食事の準備中だった。東の長い尾根を登ってきたそうで、食事が終わるとスノーシューを履いて「お先に」と言って下っていった。
小広い山頂には古い山名板と道標があり、二等三角点もあるのだが雪に埋もれていた。南面が開けていて霞加減だが日山や口太山が見えていた。
(日山)
(山頂標前にて)

山頂に適当に陣取って昼食になったが、食事の間に空模様が急変してきた。予報通りとはいえ、空いっぱいを真っ黒い雲が覆いだし、日山も見えなくなった。食事を終わるころには、風も強くなって吹雪のような小雪が舞いだし、遠雷まで聞こえだした。こうなるとリーダの決断は早い。「周回コースは止めにして、ピストンにする。アイゼンを持っている人は装着」と指示が出て、集合写真を撮ってからすぐに下山になった。
アイゼンを付けると、雪道も気分が楽だ。階段や岩の段差もある尾根道を歩いて花塚台分岐に来ても、護摩壇の誘惑に惑わされることもなく往路に曲がった。少し下ったあたりから雪も止んで、急坂もなんのその快調に飛ばして、登りでは1時間以上かかった放鹿山神社まで40分で下りついた。
(稜線下り)
(快調な下りが続く)

神社に無事下山のお礼を言ってから花塚の里におり、天気も回復気味で駐車場所までの車道も気持ちよく歩くことができた。
帰りは自宅近くまで送ってもらえることになり、日立の北部と南部に別れて乗車した。途中温泉に入るかとの話も出たが、真っ直ぐ帰ることになり、途中、道の駅でトイレ休憩と買い物をして、三春ICで高速に乗った。常磐道に入ると空は青空になってきたが、代わりに風が猛烈に強くなり、時折横から突風が吹いてきて車を揺らし、車の運転する人は大変だった。




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