W11.奇石の山・竪破山
(孫との登山No.6)

1.動 機
アキとさーちゃん一家がお正月の挨拶に水戸から泊まりに来た。パパママは風邪気味、さーちゃんはお友達との付き合いがあり、一泊で帰ってしまう。不幸にも予定のなかったアキ一人を強引に山に誘った。水戸に近い笠間の佐白山と奇岩の竪破山とを天秤に掛けさせると、即座に竪破山に決まった。

2.データ
a)山域:竪破山(658)
b)登山日:2009/01/04(日)晴
c)コースタイム:日立自宅 9:40 = 10:35 竪破山登山口P 10:45 ---- 11:30 黒前神社下社 11:35 ---- 11:45 竪破山山頂 11:55 ---- 12:00 胎内石 12:05 ---- 12:10 竪破山山頂(昼食) 12:50 ---- 13:00 太刀割石 13:05 ---- 13:15 神楽石 ---- 13:25 峠 ---- 13:35 奈々久良滝 13:45 ---- 13:50 峠 14:00---- 14:15 竪破山登山口P 14:35 = 16:00 水戸アキ自宅 16:30 = 17:30 日立自宅
d)同行者:アキちゃん、和子
e)地形図:1/25000 「竪破山」
(竪破山歩行ルート)


3.山行記録
お正月の朝寝坊の癖でゆっくりと起き出して9時40分に日立の家を出発し、昨日の強風は嘘のような好天気に気分を良くして竪破山に向かう。アキは石名坂町あたりから日光男体山が綺麗に見えるのにびっくりして常陸太田まではおきていたが、またR349に入るとすぐに眠り込んでしまった。1時間ほどで竪破山駐車場に到着して、ジジババが身支度を整えている間に、アキはすっかり目を覚ましてしっかりとした足取りで歩き始めた。
駐車場からすぐに右の林道にわかれ、また後生車のところで左の登山道に入った。「後生車を回しながら願い事をすると願いがかなうよ」と促したが、願い事などないと言ってそのまま通過。
杉林の中の緩やかな道を5分も登っていくと、早速不動石の大きな岩が現れる。ここから、烏帽子石、手形石、畳石、炭焼き窯、弁天池と次々と出てきて、退屈することがない。途中の名もない小さな石にも、アキによって亀石の名前が付けられた。その都度アキを立たせて記念撮影、いつもの和子の代役である。
(御生車から登り始め)
(亀石?アキの命名)

太刀割石分岐に着くと、仁王門が立て替えられて真新しくなっている。太刀割石は後回しにして仁王門を潜って山頂に向かった。建物が新しいと仁王様も何か威厳がありそうに見えた。
黒前神社下社の前庭に着いて先ず舟石を見せるが、始めは何か分らない風情。甲石はすぐにそれと分ったが、鉄柵の中を覗いて何もないよと怪訝そう。
(立派に見えた仁王様?)
(黒前神社下社に到着)

黒前神社への急な石段登りも息をきらせることもなく元気である。展望のない黒前神社を通過して、1時間ほどかかって山頂に到着したが、「今日は去年の風神山よりも面白いものが沢山あったし、歩くのも楽だったよ」とけろっとしている。
山頂には螺旋階段の展望台があり、早速上に上がった。近くの高鈴山や登ったことのある筑波山や那須岳など周りの山の説明を始めたが、展望台の上は風が強く吹いて寒く、アキはそれどころではない風情だった。
(黒前神社への石段登り)
(山頂展望台)
(塩原−那須−八溝)
(筑波山−加波山)

早々に展望台を下りて、ザックをおいて胎内石に下った。「石の中に潜って一回りして来い」というと、大きな石の重なりに始めは恐れをなしている風情だったが、だんだんと慣れてきて中に潜り込み「穴が小さくて一回りなんか出来ないよ」と文句を言われた。
山頂に戻って証拠写真を撮り、バーナを出してラーメンと餅を煮込んで熱々の力ラーメンを作って昼食にした。アキには少々熱過ぎたようで、食べ終わるのに時間がかかった。
(竪破山山頂にて)
(暖かい昼食)

昼食を終わったら、太刀割石から奈々久良滝のルートに向かった。太刀割石の丸い大岩が真っ二つに切られた姿には、八幡太郎義家という強い武将が大刀で割ったといわれる言い伝えを信じるわけではないが、流石驚いた風情であった。後ろから上に上がれるよと言うと、和子の心配もよそに一人で攀じ登り、バンザイのポーズまでとった。高所にも大分なれてきたようだが、更に歩き回りそうなのにはこちらが驚いてすぐに下りてもらった。
ここから峠まで軍配石や神楽石を見ながらなだらかな尾根歩き、途中で何本もの大木が根こそぎ倒れているのが目を引いた。「土の層が浅くて根が表面にだけしか伸びていないので、少し強い風が吹くと絶えられないのだ」とアキの説明。
奈々久良滝の水が心配だったが、峠まで下った時に滝から登ってくる家族連れに「滝には水が流れていたか」と聞くと「滝になっていたよ」との返事を貰って500m往復してみることにした。滝まで下ると、滝の周りは綺麗に整備されていて、上の滝壺までも上がれるようになっていた。陽射しの具合で写真には綺麗に写らなかったが、今まで見たよりも一段と綺麗な奈々久良滝だった。
(太刀割石の上でバンザイ)
(整備された奈々久良滝)

竪破山七奇石(烏帽子石・畳石・舟石・甲石・胎内石・神楽石・太刀割石)
(烏帽子石)
(畳石)
(舟石)
(甲石)
(胎内石)
(神楽石)

竪破山七奇石以外(不動石・手形石・軍配石)
(不動石)
(手形石)
(軍配石)

竪破山の名所(炭焼き・窯弁天池・仁王門)
(炭焼き窯)
(弁天池)
(鳥居と新築の仁王門)

滝の周りには飛沫が凍り付いて氷の芸術を創っていた。氷や雪に強い興味を示すアキは、登山道の途中に霜柱があれば突っついてみるし、雪が残っていると足を乗せてみたりしてきたが、ここでも寒さを忘れて暫く氷と遊んでいた。
峠まで登り返して一休み、昨日さーちゃんが作っておいてくれたサーダーアンダギーを頬張った。さーちゃんは4月にはもう中学生、ケーキ作りも和子ババに教わってレパートリが増えてきた。
峠から駐車場までは1kmの広く緩やかな下り坂だが、雨水やMBで掘り返された道は結構歩きにくい。駐車場に無事ゴールインしたアキは、「ここが一番疲れた。足が攣りそうになった。」という。最後で少しペースを速めすぎたかな。
(氷の芸術)
(ゴールイン)

3時間元気に歩いていたが、最後のハイペースが利いたのか、水戸に向かう車の中ではぐっすりと眠り込んでしまった。




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