X103.塩原渓谷遊歩道

1.動 機
山歩きや温泉で何度も塩原に出かけ、その度に下を流れる美しい塩原渓谷を歩いてみたいと思っていた。秋雨前線で雨が続いたなか、一日だけの秋晴れの日、「大吊橋も紅葉始まり」の情報があり、急遽出かけてみた。紅葉にはまだ早かったが、回顧滝コースとヤシオコースをのんびりと歩いて気持のいいハイキングの一日になった。


2.データ
a)山域:塩原温泉遊歩道(663m)
b)登山日:2010/10/27(水)曇時々晴
c)コースタイム:日立自宅 8:30 = 9:50 道の駅馬頭 10:00 = 10:50 もみじ谷吊橋 11:10 = 11:15 蟇石園地駐車場 11:20 ---- 11:30 回顧谷観瀑台 11:40 ---- 12:15 展望台 ---- 13:05 留春の滝 13:10 ---- 13:30 大綱温泉 14:00 ---- 14:10 箒川ダム ---- 14:30 布滝 14:35 ---- 15:10 不動の湯 15:15 ---- 15:30 福渡温泉バス停 15:37 =(路線バス)= 15:45 回顧滝駐車場 ---- 15:55 回顧谷観瀑台 16:00 ---- 16:10 蟇石園地駐車場 16:25= 17:20 道の駅馬頭 17:30 = 18:50 那珂町 21:20 = 21:40 日立自宅
d)同行者:和子
e)地形図:1/25000 「塩原」
(塩原遊歩道)

(塩原遊歩道の標高差)


3.山行記録
雨音を聞きながら寝て朝起きると予報通りに快晴、通勤時刻が過ぎてから出発し、馬頭の道の駅を過ぎると那須や塩原の山々が雪をかぶって白くなっていた。もみじ谷大吊橋の駐車場に11時前に到着したら、平日なのにほぼ満車、係員に誘導されて駐車した。公園の木々はまだ青い。茨城と標高が変わらないのだから当然だと、紅葉を期待して出かけて来た早とちりを反省し、紅葉がなければ300¥払って大吊橋を渡っても面白くもないと広場から写真だけ撮って渓谷歩きに向かった。
渓谷歩きの出発点の蟇石園地の駐車場も満車に近かったが、車の出入りが多くすぐに駐車することが出来た。ここから春留の滝まで歩く回顧の滝コースは2時間の健脚コースで、回顧の滝を見ただけで引き返してきて、車で次に向かう人が殆んどのようだった。
(もみじ谷大吊橋)
蟇石園地の駐車場;夕刻撮影)

駐車場から谷に下る道は緩やかコースと急坂コースとがあり、急坂を下って行った。丸太の階段の連続で、緩やかコースの方が楽しそうだった。
下り切ると吊橋があり、長さは100mあるが、左右からワイヤで引っ張ってあるので余り揺れない。途中からの大吊橋のかかる塩原ダムの眺めが綺麗だった。
(回顧吊橋)
(吊橋から塩原ダム)

吊橋を渡って少し登ると、右に回顧の滝望瀑台があり、細く流れ落ちる滝が湖面にも写って綺麗だった。回りが紅葉だったらいかばかりと想像してみる。
皆さんはここから引き返して行ったが、ここからが遊歩道の始まりだ。頑張って九十九折りの急坂を登って行った。地形図の渓谷直上を北西に向かう破線の道を進むのかと思っていたら、南に向かう道をどんどんとと進んでいく。思わぬ展開にどこへ行くのかと驚きながら遊歩道を歩いて行くと、やっと北に向かう道になり663mのピークまで来た。休憩用の小広場になっていて、木の椅子もいくつも並んでいた。
(回顧の滝)
(森林浴の回顧の滝コース)

塩原の街や渓谷は見えないが、周りの木々がわずかに黄葉し始めており、安戸山や弥太郎山の塩原の山並みが見えていた。
(ピークでは紅葉が始まっていた)

・663mのピークからはなだらかな尾根歩き、紅葉し始めた木々を眺めながら気持よく下って行った。
道すがら道傍にキノコがポコポコと出ており、何となく気になって収穫してしまい、これに時間がかかってコースタイムを狂わせた。
(キハツダケ)
(ヤマブシタケ)

渓谷に近づくとジグザグの急坂になり、階段道を下り切ると小広場があり、箒川に右から落ちる綺麗な春留の滝があった。左からも小さな滝が落ちていた。
滝も綺麗だったが、本流の箒川も綺麗だった。
(留春の滝)
(箒川)

春留の滝からは箒川を吊橋で渡って国道まで50m登る。この登りが石を組み合わせた階段道で、なかなかの急登だった。国道沿いを猿岩駐車場まで歩くと国道の向かいに「塩原渓谷遊歩道入口」の道標があり、石段が登っていた。
車の合間を狙って国道を渡って石段を少し登ると、国道沿いを遊歩道が伸びていた。車の音が少々煩い。
一旦国道まで下ると、大綱園地への道があったが鎖で閉鎖、遊歩道は沢を渡ったその先にあった。沢沿いを進むと道はまた階段道になり、この下で昼食にした。大綱園地の建物が見えていたが、紅葉の時期には早すぎるのかまだ人っ気がなかった。
ここから石段を50m登ってまた国道まで下り、国道を渡ると箒川ダム駐車場があり、ここからがやしおコースの始まりで、渓谷に下る道があった。
(国道高巻き)
(大網温泉脇の沢)

国道から急坂を下ると堰堤設備があり、遊歩道はその下流側に金網で囲まれた橋の中に通じていた。
橋を渡って登り返し、しばらく歩くと布滝展望台の道標があり、少し下った川沿いに岩場があって、上流側に布滝があった。説明板によると、固い「ひん石」と柔らかい「凝灰岩」との境目に出来た滝とのこと。本流に出来た滝は水量が多くて迫力があるた。
(箒川ダム)
(布滝)

やしおコースは「ご家族連れでゆっくり楽しむ事ができます」とうたってあり、比較的ゆるやかな道が続く。右に箒川の清流を見ながら歩く道で、各所にベンチも設けられており、途中に塩原グリーンビレッジという大きな建物もある広いキャンプ場もあった。樹木や鳥などの説明板も色々と立っていた。
(箒川)
(休憩所)

キャンプ場の上の道を歩いて行き、沢を木橋で渡って登り返すと露天風呂があって、数人の若者が賑やかに入っていた。「不動の湯」の立札があり無料で入れるのかと思ったら、街の人が管理しているようで、先の立札には入浴料¥200とあった。
そのすぐ下に足湯もあり、靴を脱ぐのが面倒なので、手を差し込んで手湯で暖を取った。
(不動の湯)
(足湯)

足湯から箒川まで下ると、河原にはもう一つの露天風呂「岩の湯」があり、ここにも数人の男性が入っていた。
吊橋を渡って旅館の下を歩いてそのままビジタセンタまで歩こうかと思っていたのだが、時計を見ると丁度3時37分の路線バスがやってくる時刻だった。歩き始めナビのスイッチを間違えて、蟇石園地駐車場から回顧滝観瀑台までのデータが取れておらず、明るいうちにここをもう一度歩いてデータのとり直しをしようと、遊歩道歩きはここで打ち切ってバスに乗って蟇石園地駐車場に戻った。

(付録)
翌日は雨だったが、きのこ博士館に行って、採ってきたキノコの鑑定をしてもらった。ハツタケと思ったのはキハツタケ、シロシメジと思ったのはハイイロシメジで、いずれも人によっては中毒を起こす事があるので食べないほうがよかろうとのご宣託。美味しく食べることが出来たのは500gのヤマブキタケと小さなヌメリイグチだけだった。
鑑定を終ってから、新聞に出ていたキノコ博士館近くの那珂市総合公園のヒマワリ園に行ってみた。時期外れのヒマワリが見事だった。
(那珂市総合公園のヒマワリ)




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