D125.海浜公園の地上絵

1.動 機
 先々週の土曜日、水戸に住む娘と孫が我が家に来た時に「海浜公園に地上絵ができたらしいよ」と話してくれ、公開は1月初めまでの期間限定らしい。地上絵と聞いて、ペルー旅行の時に見たナスカの地上絵を思い出し、是非海浜公園の地上絵も見てみたいと思って、早速、先週月曜日に見に出掛けたが、なんとその日は休園日、改めて今日出掛けてやっと地上絵を見ることができ願いがかなった。おまけに、先日の同期会でみんなのお元気な話を聞いて刺激されて元気が出て、公園内を一周する気になって、6.4kmを歩いてアイスチューリップという珍しい花も見ることができた。

2.データ
a)山域:ひたち海浜公園
b)登山日:2016/12/26(月)曇
c)コースタイム:日立自宅 10:20 = 11:00駐車場 ---- 11:15西口翼のゲート ---- 11:20まつかぜ橋 ---- 11:30 大観覧車P 11:45 ---- 12:15 砂丘ガーデン入口 ---- 12:30グラスハウス(アイスチューリップ・昼食)13:05 ---- 13:20香りの谷展望台 ---- 13:40港の見える展望台 ---- 14:05はまかぜ橋 ---- 14:15ロウバイ ---- 14:25西池噴水 ---- 14:35西口翼のゲート ---- 14:45駐車場 ---- 14:50スーパ15:30 ---- 15:40駐車場 = 16:20日立自宅

(ひたち海浜公園の歩経路)
d)同行者:和子

3.山行記録
 海浜公園の中のレストランで昼食をとることにし、11時に駐車場から歩き始めて15分ほどで海浜公園西口前に着いた。地上絵でさぞかし混んでいるだろうと思っていたが、あに計らんや人の姿は殆どない。ゲートで入場券を渡しながら聞くと「今時は花がないから人出が少ない。学校が休みになったから遊園地だけは賑わっていますよ」とのことだった。
 入口に「アイスチューリップ:グラスハウス前:見頃、ソシンロウバイ:みはらしの里:3分咲」の看板があった。アイスチューリップという花は聞いたことがなく、ソシンロウバイと両方を見てみたくなり、園内マップを調べて園内をぐるりと回る事になった。10月に海浜公園に来た時は、車椅子を使ったり、シーサイドトレインに乗ったりしたが、数日前にあった同期会で皆さんの元気な話を聞いて、気持ちで負けてはいけないと教えられ、今回は乗らないで歩けるところまで歩いてみる気になった。
 園内に入って西池周りを見ても人の姿はない。
(西口・翼のゲート)
(西池)
 大展望台のある遊園地に向かって歩いていくと、4人の作業員が道の上に落ちた落葉を掃いていた。歩く人がいないのにご苦労さま。
 まつかぜ橋のところからは大観覧車が見えていた。まだ遠いな。
(落葉の清掃)
(まつかぜ橋)
 遊園地近くのバラ園までくると、季節外れに咲いている白いバラの花が見えた。看板には「アイスバーグ、ドイツ」とあり、別名「シュネーヴィッチェン(白雪姫)」といい、冬まで咲き続ける丈夫なドイツ生まれの花らしい。
(アイスバーグ)
 大観覧車の前までくると、大きな鶏の地上絵があった。近くに立っていた説明図には、
      トサカに松ぼっくり
    羽毛にふさふさとしたコキア、尻尾にウッドチップ、伝の字には寒水石が敷き詰められている。
 説明文には次の記述があり、地上絵を作ったのは今年が初めてではないらしい。
      今年のテーマは「伝」 
    鶏は夜明けを告げる動物であり、その鳴き声は闇を振り払い、光(輝く未来)を招くとされています。その明るい未来の到来を知らせてくれる姿から、「伝」という言葉を連想し、今回のテーマに決めました。
      地上絵のデザイン
    デザインのモデルは、日本神話に登場し、天照大神が天岩戸にお隠れになった際に、八百万の神々が呼び寄せた”常世の長鳴鳥”の子孫に最も近いとされている「東天紅」
 地上絵に近づいて詳細を見たり、離れて全体像を見て、大観覧車と一緒に写真にしてみたり。
(東天紅(酉)の頭部)
(東天紅と大観覧車)
 地上絵を一回りして、観覧車の乗場口前からも一枚パチリ。
 切符売り場の前に上がると、カメラを持った女性が近付いてきて「記念写真を撮らせてください」と言われ、飾りの前で仲良しポーズ。
(観覧車乗場からの東天紅)
(記念写真)
 観覧車は停まることなく動いていたが殆ど人は乗っていない。それでも乗る号車は指定されていて、杖を突いた老人が乗り込むのを見た係員が、心配して「大丈夫ですか」と声をかけてきたが、なんとか無事乗り込むことができた。
 高いところから見る東天紅の全体像は、下で見るのとは印象が違う。上がるにしたがって段々と変化してくる東天紅を見ながら何回もシャッタを押したが、その中の2枚。
(観覧車からの東天紅1)
(観覧車からの東天紅2)
 反対側を見ると、広い大草原の向うにみはらしの丘が見え、右の海岸線には那珂港から日立港、河原子港、会瀬港と港湾施設が見え、その上に鞍掛山から神峰山、高鈴山と日立アルプスの山並みが連なっていた。
(大草原・みはらしの丘/常陸那珂港・日立港・会瀬港/鞍掛山・神峰山・高鈴山)
 あらためて東天紅側を見ると、広い遊園地にはジェットコースターなどいろいろな設備が並んでいて子供たちの歓声が聞こえてきそう、その上に、去年の夏元気に歩いた阿字ヶ浦海岸の出っ張りが見えていた。
(遊園地と阿字ヶ浦海岸)
 展望車の終わり近くになって、目の下に赤い花のように見える群落が見えたのが気になったのだが、入口を出てすぐのところには赤く紅葉した木が並んでいた。赤い花と見えたのは紅葉だった。
 遊園地の中を通り過ぎて、左のぴょんぴょん橋を渡って大草原領域の道に入った。
(紅葉とサラマンダ―館)
(ぴょんぴょん橋)
 すぐに右折して砂丘ガーデン方向の道に入って、幾つかの分岐を見送って砂丘ガーデンの道標で左折すると、間もなく案内板のある砂丘ガーデン入口があった。
 グラスハウスへはどう歩けばいいか判らなかったが、砂丘ガーデンの中に入ると砂礫だらけの荒地、遊歩道の右に四阿が見え、その前で道は二股に分岐していた。行きは直進方向の左の道を選んだが、帰りは右の四阿の脇の道に出てきた。
(砂丘ガーデン入口)
(砂礫ガーデン)
 自信のない道を進んでいくと、グリーン工房の建物があり、その前に緑色の造形が二つ並んでいた。これはマッコウクジラのしっぽを模して、ウバメガシの木を刈り込んで作った生きている造形だった。尻尾の端に、枝を誘引するための金網が見えていた。
(マッコウクジラのトピアリー)
 グリーン工房の先の道を右に進んでいくと、やっとグラスハウスの入口に辿りついた。
 中に入ると左側が全面ガラス面になっていて、その前に広い池があり、その中に花を植えた木箱がいっぱい並んでいた。箱の形は四角だけではなく湾曲して作った凝ったものもあった。
(グリーンハウス)
(開いたチュウリップ)
 咲いている花がアイスチューリップの花で、赤や白、斑など色々だった。
 冬にチューリップが咲くとは驚きで、新種のチューリップかと思ったが、海浜公園のHPによれば
    チューリップの球根を特殊な方法で冷蔵処理し、外気温との温度差により冬を疑似体験させ、開花時期を調整。冬は気温が低いので、花持ちがよく開花時期が長くなるのが特徴です。
(アイスチューリップ1)
(アイスチューリップ2)
 入ったとは反対側の出口からグラスハウスを出て、右手の道に入って林の中の道を辿っていくと「香りの谷」の看板があり、下に下る道沿いに色々なハーブが見えた。日頃ハーブも育てている花好きの和子は、この園内を歩いてみたいという。
 左の丘の上に展望台が見え、展望台と聞けば寄らざるを得ないのが私の性分、一人で坂道を登っていった。螺旋階段を登って展望台の上に上がってみたが、周りは樹木で邪魔されて展望皆無、めぼしいところは下の香りの谷だけだった。
(香りの谷)
(香りの谷展望台)
 香りの谷から道なりに歩いていくと「はだしの広場」という変わった名前の道標があり、綺麗に整地されて裸足でも歩けそうな道に出た。
 裸足の道を歩いていくと、右に「サイレントギャラリー」があった。HPには
    砂丘ガーデンの中にある、楕円形の展示施設です。中心部分には屋根がなく、日の光が差し込むちょっと不思議な空間になっています。静かで落ち着くことのできる知る人ぞ知る穴場的なスポットです。
(裸足の広場)
(サイレントギャラリー)
 すぐ先に、往路で分岐道のところで見た四阿があり、すぐその先で砂丘ガーデン入口に出た。
 入ってきた時の道なりに右に進むと、園内のメイン通りに出て、ここで左折すると右上にまた展望台が見えてきた。看板には「港の見える展望台」となっている。
(砂礫ガーデン入口)
(港の見える展望台)
 魅力的な名前に魅かれて階段を登ると、名前の通りに眼下に那珂湊港の港湾設備が見えており、その左にみはらしの丘もすっきりと見えていた。
(那珂湊港と見晴らしの丘の端)
 メイン通りに出て少し歩いて、また林の中に入り込んでバーベキュー広場を歩き回った。
 メイン通りに戻って進むと、間もなく御馴染みの大草原の道に出た。
(バーベキュー広場)
(大草原を横断)
 大観覧車から大草原を見下ろしたときには、穂先が残ったパンパスグラスの群落が見られたが、ここから見えるパンパスグラスには穂先が見られなかった。この辺りのパンパスグラスの穂先は綺麗に切り取られたようだ。
 大草原の中の道を歩いていき、高い吊り支柱がある「はまかぜ橋」に近付くと、橋の向うにみはらしの丘が見えてくるが、丘全体が白いベールで被われていた。
(パンパスグラスと大観覧車)
(はまかぜ橋)
 みはらしの丘に近付くと、大勢の作業員がシートを貼りつける作業をやっているところだった。地面に播いたネモヒラの実が霜にやられないように保護するためだとのこと。丘一面を青い花で染めるネモヒラアを守るためには、こんな地道な努力が要るのだと初めて知った。
(みはらしの丘は霜対策のシート張り)
 出会う定刻に走るシーサイドトレインには乗客の姿が殆ど見られなかった。
 観光客の見られない道を歩いていくと、右手奥にみはらし広場の古民家が見え、そこに入る分岐道の畔にソシンロウバイの樹が並んでいて、黄色い花を咲かせていた。
(シーサイドトレイン)
(古民家への道にロウバイ並木)
 今の季節の海浜公園では貴重な花を見て二人で大喜び、何度もシャッタを押した。
(ソシンロウバイ1)
(ソシンロウバイ2)
 古民家分岐の先が松並木になり、どんどん歩いていって西池の前に出た。噴水の向こうに翼のゲート入れてシャッタを押した。
(松並木)
(西池の噴水)
 西池の畔にはコブシの樹がフサフサとふくよかな冬芽を出して綺麗だった。
 西口に近づくと、ゲートの屋根が両翼を広げているように見え、”翼のゲート”の名前が付いているのに納得がいく。
(コブシの冬芽)
(西口:翼のゲートに戻る)
 西口を出てR245沿いのイチョウ並木を歩いて駐車場に戻ると、道沿いのツツジの植え込みに咲き残りの赤い花が見られた。これも貴重。
(イチョウ並木)
(ツツジの花)
 駐車場から歩いてスーパの中に入って買い物をし、駐車場に戻って我が家に帰り着いた時には、あたりはもう薄暗くなっていた。
 

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