V43.横根山から都室山へ
(日本一のイワウチワ群生地)

1.動 機
下山さんから「横根山と都室山の北斜面にイワウチワの大群落を見つけたので案内するよ」とお誘いがあった。横根山には去年5月に破線の道から登ったことがあるが、南斜面だったからかイワウチワには気がつかなかった。今回、大矢さんご夫妻と連れ立って案内して貰ったのだが、麓から山頂まで絶え間なく続くピンクや純白のイワウチワ大群落には感激させられた。「おそらく日本一のイワウチワ群落だね」とゆっくり歩きながら鑑賞し、写真もいっぱい撮って来た。
(イワウチワの花)


2.データ
a)山域:横根山(389m)、都室山(450m)
b)登山日:2008/04/09(水)曇
c)コースタイム:
4月5日 日立自宅 8:40 = 8:50 日立南IC = 9:05 日立北IC = 9:25 花貫さくら公園 9:35 ---- 9:55 発電所向かい ---- 11:20 横根山 12:20 ---- 13:15 ・400m峰 ---- 13:35 都室山 13:50 ---- 14:20 名馬里ヶ淵 14:35 ---- 15:25 花貫さくら公園 15:40 ---- 16:00 神峰公園16:15 = 17:30 日立自宅
(横根山−都室山縦走コース)

d)同行者:下山夫妻、大矢夫妻、和子
e)地形図:1/25000 「高萩」

3.山行記録
8時半過ぎに我家を出発して、日立の渋滞を敬遠して南ICから北ICまで高速に乗り、花貫渓谷に向かった。途中、道を間違えてサンライズCCの周りのどろんこの林道を半周する羽目になり、集合時間ぎりぎりの花貫さくら公園の一番奥の駐車場所に着くと、下山夫妻、大矢夫妻は首を長くしてお待ちだった。
身支度を整えて、橋を渡ってさくら公園に入り、舗装された散歩道を少し登ると左に赤い矢印の立札があり、踏跡が急斜面に続いていた。一旦花貫川近くまで下って川に沿って急斜面のトラバースが始まった。狭い踏跡はなかなかの難所だった。途中にも山に登る分岐があったが、下山さんのルートは発電所の向かいが登り口だった。「発電所の下で花貫川を徒渉すれば近いのだが、一昨日、昨日の雨で増水していると思ってここまでトラバースした」とのこと。
(花貫さくら公園)
(川沿いのトラバース)

のっけから急登が始まったが、すぐに「すっごーい」と黄色い声が飛んできた。もうイワウチワの群落が始まったのだ。早速あちこち移動しながらシャッタを押していると、「上にはもっと良いところがあるよ」と下山さんの声。
(群生写真を撮ったり)
(アップで撮ったり)

急斜面を登っていくと、イワウチワの群落はどんどん大きくなってくる。雲が低くたれこめ、冷たい風が時折強く吹いて来るが、イワウチワの大群落には風も負けてしまうようだ。
満開のイワウチワの中の登山道を這い登り、もう、株を選んでカメラを向けるような気分ではない。適当にシャッタを押し捲る。
大群落の中で下の花貫ダムを眺めたりしながら一休み。お八つを食べながら「これだけ大きな群落は日本一だよね」と意見が一致した。
(イワウチワの中を登る)

実った赤いアオキの実や白いアセビやミヤマキシミの花なども楽しみながら登り切ると、「見晴の丘」の立札があり、木の枝越しだが太平洋が見渡せた。尾根を少し歩くと三等三角点のある横根山山頂で、見覚えのあるHSCさんの青い山名板のほかに真新しい山名板が立っていた。山頂は風が強いので、その先の反射板のところまで移動して弁当を広げた。
昼食の楽しい語らいの後、山頂で集合写真を撮ってから都室山への尾根道に向かった。少し歩くと「さくら公園へ」の道標が右下を指しており、さくら公園に直接下るのか、川沿いのトラバース途中で出合った分岐に出るのかは分らないが、この道にもイワウチワは咲いていそうで一度歩いてみたいと思った。
ここから先も植林や雑木の尾根道は綺麗に刈り払いされており、アップダウンを繰り返しながら気分良く歩くことが出来た。新しい道標や山名板といい、この行き届いた刈り払いといい、どこが実施しているのかわからないが、このあたりを新しいハイキングコースとして整備し始めたようで有難いことである。
白い花をつけたアセビのトンネルや大きなシキミの木を楽しみながら歩いて行くと「都室山⇔横根山」「名馬里ヶ淵」の道標がある分岐に着き、都室山に向かった。都室山の山頂には三等三角点と立派な山名標が立っており、集合写真には三角点と山名標の両方を入れて撮れとのお達しが出た。
ここからはほぼ360°の展望があり、太平洋から近くの土岳や竪破山、高鈴山などを眺めながらしばらく歓談した。
(横根山山頂にて)
(都室山山頂にて)

分岐点まで引き返して「名馬里ヶ淵」に向かって下り始めると、始めは笹薮の中の刈り払いが狭くて笹が少し煩くて先を心配させたが、やがて笹もなくなりイワウチワの群生が始まった。こちらの斜面も横根山への登りと勝るとも劣らずイワウチワの大群落が続き、しょっちゅう立ち止まっては振り返って眺めたりシャッタを押したり、イワウチワを存分に楽しんだ。
(下りもイワウチワの大群生の中を歩きました)

花貫川まで下ると、左の小さな沢には小さな滝が何段にも連なって落ちていた。花貫川の河床を下流へ辿ると、ここにはごうごうと流れる豪快な滝があった。
(名馬里ヶ淵支流の小滝)
(名馬里ヶ淵滝の奔流)

はじめの沢の所まで引き返して花貫川を石伝いに徒渉した。今日は水量が多く水に沈んだ石も踏まなければならなかったので、奥様方は少しびびり気味だった。
ここから駐車場所まで2km強の車道歩きが嫌だなと思っていたのだが、車道沿いに散歩道が続いており、途中には小公園があったりして休み休み気分良く歩くことが出来た。
(花貫川の徒渉)
(車道沿いの遊歩道)

ダム湖まで来ると、立ち木が枯れて湖水に立っているところがあり、下山さんはミニ大正池だと喜んでいた。車で通過したのでは気がつかない風勝地だ。
縦走途中に通過した400m峰がダム湖の向こうに形良く聳えていたが、歩いている時には余り苦労した思いはない。それだけ、満開のイワウチワや手入れのいい山道で今日は気分良く歩くことが出来た証なのだろう。
ダムの堰堤の上から、下のさくら公園を眺めたり、遠く太平洋の荒波を眺めたりしながら一休みした。車道を下り、途中から右の藪に踏みこんで45m下の駐車場に戻った。
(ダム湖の枯れ木群)
(・400m峰)

駐車場で皆さんと別れてから、帰途、神峰公園に立ち寄って公園の桜を楽しみ、更に平和通りをゆっくりドライブしてここの桜並木も堪能した。日本桜百選の桜たちがまだ満開直前で、昨日の嵐にも落ちないで待っていてくれてラッキーだった。
(神峰公園から工都日立を望む)
(平和通りをゆっくりドライブ)





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