W33.赤沢富士から鶏足山と焼森山

1.動 機
気持ちのいい晴れ間の一日、午後から岩瀬と栃木県との県境の山大政山と浅間山を山仲間のFuさんに案内していただけることになった。その午前中、旧七会村に立ち寄って、茨城県の富士山の一つ赤沢富士(正式名は富士ヶ平山)に登り、その上の鶏足山と焼森山まで足を伸ばして展望を楽しんできた。

2.データ
a)山域:赤沢富士(340)、鶏足山(431)、鶏足山(420)、焼森山(423)
b)登山日:2009/03/11(水)晴
c)コースタイム:日立自宅 7:40 = 8:45 鶏足山登山口 9:05 ---- 9:10 北登山口 ---- 9:35 赤沢富士 9:40 ---- 10:00 鶏足山南峰 10:05 ---- 10:10 鶏足山北峰 10:20 ---- 10:25 鶏足山南峰 ---- 10:45 焼森山 11:00 ---- 11:10 鞍部分岐 ---- 11:20 林道 11:30 ---- 11:40 鶏足山登山口(昼食) 12:00 = 専修寺へ(W34.栃木県境の山・大政山と浅間山)
d)同行者:和子
e)地形図:1/25000 「中飯」

3.山行記録
出勤ピークの前7時40分に我家を出て県道61号を走り、瓜連、常北を通過して鶏足山登山口がある七会村の赤沢部落に向かった。下赤沢辺りを走っていると、目の前に鶏足山の二つのピークが見えてきて、その肩に円錐型の山がポッコリと目立って見えた。これなら富士山の名前も納得が行く。車を停めてシャッタを押した。
茨城県には赤沢富士という名前の富士山が2座あるが、この赤沢富士は茨城県側からの鶏足山登山口になっている。我家は鶏足山に3度登っているが、7、8年前のことで、当時はこんな道があるとは知らなかった。
(下赤沢から赤沢富士)
(赤沢富士から鶏足山コース)

大きな道標が立つ鶏足山登山口に着いて富士山を見ると、赤沢富士が右側に見え、来る途中に見えた小さな登山口標識があった道から歩いた方が近道のように見えた。
車で引き返して、農作業中の御婦人に富士山への道を尋ねると、「この上の山は俺んちの山だが、祠はあるが富士山なんて聞いたことがないよ。私は山歩きしないので、近所の家で聞いてみな。」とのこと。あまり一般的ではないのかも。ままよと、車を元の大きな道標のところに駐車させて、小さな道標の登山口から登ることにした。
(鶏足山南登山口)
(北登山口から入る)

しばらく林道を歩くと、道は大きく右に曲がっていく。どうもこの道は地形図にある林道の北入口部分のようで、このまま歩いて行くと富士山の上に回り込んでしまう。左手一帯が手入れのいい雑木林で、下草が綺麗に刈り払われている。曲がり角のところで、雑木林に入り込んで直登していくことにした。
雑木林の中は始めは落葉を踏んで気分のいい山歩きだったが、登るに連れてだんだんと傾斜を増してきて、小舟富士の山頂近くの急登よりももっと急になってきた。足元がずるずる滑るので、立ち木に掴まりながら攀じ登っていった。
尾根にあがると、共同アンテナの立つあたりで良く踏まれた登山道に出逢い、すぐに祠がある赤沢富士の山頂に着いた。祠の中には「富士山山頂浅間他大社神霊」のお札が祭ってあった。近くには真新しい赤沢富士山頂の立札が立っており、鶏足山環境保全グループが平成19年の3月に立てたばかりの、赤沢富士(富士ヶ平山)の歴史を綴った説明板があった。祠と立札の前で証拠写真を撮った。
説明板を読んだり、樹間に見える鶏足山を眺めたりしていると、4人組の年配の御婦人達が登ってきた。大きな道標のところから登ってきたとのこと。シャッタを押しましょうかと声をかけると、「カメラは持っていないので、写真は撮らないのです。」とのご返事、もっはら歩くを楽しんでいる仲良しさんのようで、最近珍しい。
(手入れのいい雑木林を登る)
(浅間山山頂)

4人組さんと分かれて、歩きやすい登山道を登った。すぐに林道に突き当たり、一旦林道を渡って上り返し、雑木の中を歩いて鶏足山の山頂に着いた。2等三角点や多くの山頂標があり、休むための木のテーブルや椅子が備わっている。
南の展望が開けていて、仏頂山、高峰の上に難台山、吾国山、加波山、筑波山、雨巻山の山並みが見えていた。4人組さんが登ってきたので席を譲って、北峰に向かった。
(鶏足山南峰)
(南峰から筑波山方向)

少し下って上り返した北峰の山頂からは360°近い展望が広がっていた。まず目に付くのが日光や高原山の雪を頂いた峰々だった。残念ながら、塩原や那須の山々はガズに隠されていた。花香月のアンテナの上に、日立アルプスから奥久慈の山々、八溝山など連なっていた。
向かいの焼森山の山頂付近が切り払われているのが目に付き、展望が良くなっていそうだった。道標にはこの先の「鶏石」や「護摩炊石」を示していたが、ここまで足を延ばすと、午後歩く予定の大政山が時間的に苦しくなる。4人組さんが追いついてきたが、意外にも日光の山も確認できないようなので、見える山々の説明をしてから焼森山に向かった。
(鶏足山北峰)
(北峰から釈迦ヶ岳)

南峰に引き返して焼森山に向かったが、以前の藪っぽい道は跡形もなく手入れされており、芳賀富士の展望所があったり、気分のいい広い尾根道になっていた。途中で林道で断ち切られたところで大岩を巻いたところ以外は、気分のいい尾根道は陽だまりハイクそのものだった。
焼森山山頂には三角点と何枚かの山名板がぶら下がっていた。一枚だけは地形図と同じ423mの数値を書いてあったが、そのほかの山名板には標高420mと書いてあるのがなぜだか分らなかった。
(焼森山への尾根歩き)
(焼森山山頂)

焼森山の周りの立ち木は切り払われていて、特に南から西の展望が鶏足山南峰よりも視界が広く素晴らしかった。
(焼森山頂から/難台山・吾国山・仏頂山・加波山・筑波山・高峰・雨巻山)

三脚を立てて証拠写真を撮っている間に、一人の男性が登ってきて、一言挨拶して先に歩いていった。何も背負わない完全な空身の山歩きだった。土地の人のウォーキングコースになっているのだろうか。
(鞍部から下山)
(赤沢富士登山口)

下山は、登山道を鶏足山手前まで引き返した鞍部に「赤沢下山口」の道標があったので、ここから右の植林の中に下っていった。この道も手入れ良く急坂をジグザグに谷間に下って行き、谷間を下った先で林道に出た。出たところには「鶏足山登山口、ファミリー登山口」の立札が立っていた。
この林道を下っていくと大きな「鶏足山登山道案内図」があり、これにはここから分かれる「赤沢富士への道」も示されていた。シモンさんのHPなど色々と下調べはしていたのだが、記憶があやふやで、この案内板が車道のところにあると思い込んでいたので、スタートの道を間違えたのだ。
車道に停めておいた車に戻って昼食をとり、次の大政山に登るために、待ち合わせ場所の二宮町の専修寺駐車場に向かった。




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