X114.生瀬富士と鋸21峰後半

1.動 機
水戸アルパインの来年3月例会で奥久慈の月待ちの滝から続く小さな峰の連続(茨城鋸21峰)を越えて生瀬富士まで歩く計画がある。生瀬富士からの下り道を確認するために、リーダ役のシモンさん、平野さんと一緒に下見してきた。鳥居から岩稜の南沿いを生瀬富士に登るルートは初めてだったが、よく歩かれている道らしく手入れが良かった。続いて私が先頭に立って(茨城鋸21峰)の半分を歩いたが、前歩いたのと逆コースだっとこともあり、何度もシモンさんから修正指示が飛んできた。#13峰と#12峰の間には物凄い籔が立ちはだかり、#12峰には登らないで終りにしたので宿題が残った。
茨城鋸21峰は2年前に啓ちゃんと一緒に歩き、その時は啓ちゃんの命名で(大子アルプス鋸21峰)と呼んだが、今回はこのコースの開発者シモンさんによる命名(茨城鋸21峰)を使うことにした。

2.データ
a)山域:生瀬富士(410m)、赤坂三角点(413m)
b)登山日:2010/11/11(木)晴
c)コースタイム:日立自宅 8.30 = 8:55 水府JA 9:10 = 9:45 トンネルP 9:50 = 9:55 立神集落P 10:05 ---- 10:10 登山口 ---- 10:20 鳥居 ---- 10:30 谷コース ---- 10:45 鳥居---- 11:30 生瀬富士岩頭(昼食) 12:15---- 12:25 生瀬富士 ---- 12:35 谷コース分岐 ---- 13:15 #18三角点峰 13:25 ---- 13:35 #17岩峰 13:40 ---- 14:25 #13迷い道 14:35 ---- 15:05 トンネル上鞍部 ---- 15:30 トンネル駐車場 15:35 ---- 15:40 立神集落P 15:45 = 17:00 日立自宅
d)同行者:シモンさん、平野さん
e)地形図:1/25000 「袋田」
(茨城21峰縦走ルート)
(茨城21峰縦走ルートの高低差)


3.山行記録
朝8時55分に集合場所の水府JA直販所の駐車場に入ると、平野さんとシモンさんは店での買い物も済ませてお待ちかねだった。シモンさんから今日の予定を聞いて、シモン車の後を追ってR461を走った。鋸21峰の中間点の下を通るトンネルの入口にある広場に川本車をデポし、引き返して立神部落までシモン車で移動した。見上げる生瀬富士や立神山の紅葉が思いがけず進んでいて綺麗だった。
身支度をして10時過ぎに歩き始める。車道から右折して集落の道を進んで木の橋を渡ると赤ペンキで「生瀬富士登り口」の道標があり、また右に曲がった。お散歩中の土地のおじいさんに挨拶すると、「生瀬富士かい。この先の鳥居を通って一本道だよ。元気な人なら30分で登れるよ」とシモンさんの記憶と同じ話をしてくれた。
(立神から紅葉の生瀬富士山を仰ぐ)
(登山口に向かう)

川沿いの道を歩き、堰のある所で左折すると赤い鳥居が見えた。鳥居を越えたところで右の踏跡に踏み込んだ。本番山行時ここからバスの駐車できる広い車道まで車道を歩くのは面白くないので、出来ればここから山道を歩きたいとシモンさんは考えた。この踏跡は沢ルートまで通じていて、歩きやすければ沢ルートで広い車道まで歩く事にする積りだった。沢ルートまで往復20分歩いて見たが、背丈の高い笹が茂り、足場の悪い登り下りもあって、21峰を歩いて疲れた足には耐えられないだろうと判断せざるを得ず、このルート案は却下になった。
(赤い鳥居)
(谷コース)

鳥居のところまで引き返して登山道を登ると、左の2段の広場にたくさんの祠が並んでいた。壊れかけているが、紙垂は真新しいものが祭ってあった。
私もHiさんも初めて歩く登山道だが、良く歩かれているようで籔を漕ぐこともなく歩くことが出来た。まわりの紅葉も色付いていて思いがけず気持のいい道を歩くことが出来た。
(たくさんの祠)
(よく踏まれた登山道)

なだらかな歩きやすいハイキング道も山頂近くなると、岩場を登る道になってきた。本番ではここを下ることになるが、ゴツゴツとした岩なので、足場に不自由しないし滑りもしないので、落着いて下れば問題はないだろう。
岩稜ルートと合流して登り切るといつもの生瀬富士山頂手前の岩頭の上に飛び出した。てっぺんに立った気分は何ともいえず気分がいい。入れ替わり立ち替わり写真を撮った。
駐車場所からここまで、途中の寄道を除くと丁度1時間だった。本番の大勢で歩けば、下りでも同じぐらい時間がかかりそうなので、バスが駐車できる広い車道まで1時間10分と見込む。これで今日の下見の目的はほぼ達成した。
岩稜を下りたところで弁当を広げた。山頂から女性群の声が聞こえて来たので、皆さんもこっちにやって来るかと思い、邪魔にならないように通路をあけて陣取っていたが、誰もおいでにはならなかった。
(山頂近くは岩場)
(岩頭)

ゆっくりと昼食を食べて、山頂に向かった。紅葉も見えるゴツゴツ岩の痩せ尾根を歩いて、先の岩頭を巻く所で振り返ると、岩稜の脇に小さな石の祠があった。Siさんの話では赤い鳥居の御本尊がこの祠だろうとのこと。
山頂に着くと単独行の男性が一人おられ、簡単に私達が登ってきたルートの説明をしてすぐに下りにかかった。生瀬富士はどの道も山頂近くは岩場があって急である。注意深く急坂を下って谷コースの分岐に着いた。
(山頂まで岩稜を歩く)
(山頂から急降下)

ここから鋸21峰の稜線歩きが始まる。シモンさんに指示されて、ここからは私が先頭を歩くことになった。概して岩壁沿いの道を歩くので、眺めがよく、周りの紅葉も綺麗で気持のいいハイキングだった。とはいえ、いくつものピークを越えるので汗はしっかりと絞られた。
ルートをインプットしたポケナビを片手に先頭を歩いたが、綺麗な紅葉に見とれ、ピーク毎の時間記録をメモしたりしていると、ピークから下るときにしょっちゅう尾根を間違え、後ろから「尾根が違うんじゃない」とシモンさんの声が飛んでくる。#13から#12に向かう時には、一面の倒木と格闘しているうちに、気が付いた時には違う尾根を大きく下ってしまっていた。

(紅葉が綺麗)
(岩壁を覗きこむ)

#12のピークは巻いて歩き、次の#11との鞍部に下りると、向かいに笹籔にクズの蔦が絡み付いた物凄い籔が立ちはだかった。シモンさんはこの籔を強行突破したといい、私はここで苦労した記憶がまるでない。下山さんは12月、私は3月、季節の違いもあるが、ここの状況を確認するのも今回の下見の一つの目的だった。
今の時期はクズが元気でとても突破できそうにもない。古い地形図にある真瀬久保へ下る破線の道に入ったが、ここも少々籔を漕いだ。沢沿いの道を下って行くと、#11から下って来るしっかりとした踏跡があった。私はここに下ってきて鞍部へ登り返したようだ。いずれにしても、籔の枯れ具合によって状況は大きく変わってくるので、実施時期の前にもう一度下見確認が必要なようだ。
林の中を適当に下ってトンネル前の車道に出て、川本車を停めてある広場に戻った。お天気が良ければ大子の紅葉寺の見物に行こうかと話し合っていたが、急に空に雲が出てきて、日が当たらない紅葉では魅力なしと、川本車でシモン車を停めてある石神集落まで戻って、今回の下見山行は解散になった。




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