B61.バラの花を尋ねて(2)
(日立市東河内/中里のバラ園と県植物園)

1.動 機
 6月に入ったばかりだというのに暑くて山に登る気がしない。先日、週刊茨城朝日の特集「バラの香りに誘われて」に出ていたフラワーヒル花園と七ツ洞公園のバラ探索が面白かったので、この続きで日立市東河内町坂本邸と県植物園のバラを眺めに出かけることにした。中里コミセンで教えて貰って中里町のW邸とM邸のバラ園も追加した。
 
2.データ
a)山域:東河内町坂本邸、中里町W邸、中里町M邸、県植物園
b)登山日:2014/06/01(日)
c)日程:自宅9:00 = 9:35駐車場 ---- 9:45東河内町坂本邸10:05 ---- 10:15駐車場 = 10:20中里コミセン10:25 = 10:30中里町W邸10:40 = 10:45中里町M邸 = 11:35芳野農産工房11:45 = 11:50県植物園(昼食)14:25 =スーパ= 15:20自宅
d)同行者:和子
e)地形図:1/25000 ----

3.山行記録
 
1)東河内の坂本さんち 
 新聞に出ていた坂本さんの住所を車のナビにインプットすると距離22kmとでた。走行30分と見て9時に我家を出発してR349を走り、玉簾の滝の先から高鈴山入口にもなっている狭い部落道に入っていくと、先を歩くご婦人の4人連れがあった。「車で行けますか?」と訊くと「ダメ、道も狭く駐車場所もないから入口の駐車場に車を置いて歩いてくるように言われますよ。」とのこと。
 民家の庭を使わせていただいて方向転換して分岐点まで引き返し、駐車場に車を入れて歩いて再出発。せっせと歩いて行くと、すぐに先ほどのご婦人連れに追いついた。「朝日新聞に出た次の日の29日にも来たけど、満開にはまだだったし、物凄く混んでいてゆっくり見られなかったのでまた来たの。開園は10時だからまだまだ、暑いことだしゆっくり歩いた方が良いですよ」と薦められる。余りゆっくり歩くのは性に合わないので、女性連れを追い越してどんどん歩いて行く。左上に瀟洒な邸宅が見えてきて、その庭には色々なバラの花が咲いているのが見えた。
(坂本邸:帰途振り返る)

 入口門まで歩いて行くと、門からのエントランスの左右にも色々なバラの花が咲き誇っていて、瀟洒な邸宅との調和が素晴らしい。新聞に出ていた10時の開園時間にはまだ時間があったが、入口で作業中だったご主人らしい人に挨拶すると「どうぞ入って見てやってください。」とお許しが出た。一番乗りで入って行くと、奥さんと娘さんが喫茶室の準備中で「ようこそお出で下さいました。そこの受けに入園料を入れてください」と明るくご挨拶、\100/人をポストに入れてバラ園に入らせていただく。
(入口門から)

 ツルバラで飾られたアーチを通ると、園内には色々な種類のバラが咲いており、一つ一つに名札が付いている。しかし私の頭には残念ながら色々なバラがいっぱい咲いていたことしか残っていない。中にはバラとは思えないような形の花もあったが---。
 広い園内には芝生の間に石畳みの遊歩道が作ってあり、ところどころにはヨーロッパ風の真っ白い人形や、どこかで見たような獅子面など、バラの花以外の造形も多く目が奪われて時間を忘れる。
 10時になると人が増えてきたので、素晴らしい庭園を見せて頂いたお礼を言って10時過ぎに坂本邸を辞した。早い時間に駐車場へ向かったので、道中では登ってくる大勢の観光客と行き交うことになった。
(バラのアーチ)
(園内にもバラがいっぱい)

(なんという名前のバラだったでしょう)

(どこかで見たような造形の数々)

2)中里のWさんち
 朝日新聞には「中里バラ会」という12人のグループがあって、近在には他にもバラ園を見せていただけるところがあるらしい。ここまで来たので隣町中里のバラ園も見せて貰おうと、場所を確認するために去年11月の日立の魅力再発見ウオーク(中里)でお世話になった中里コミセンに立ち寄ってみた。親切な対応でコミセン近くのWさん宅とMさん宅を教えて頂いた。
 先ずはWさん邸に寄ってみる。走りながら車から見ても、家の周りにバラがいっぱい咲いているのが見えたのですぐにそれと分かった。
(中里のW邸)

 庭先に入って「バラを見せてください」と声をかけると、中からご主人が出てきて「どうぞご自由に」とにこやか。 坂本邸よりも種類は少ないとおっしゃるが、大ぶりのものばかりで華やかに見える。
(ツルバラのアーチ)

 庭に咲き乱れる色々なバラの香りをかぎながらゆっくりと一回り、奥の高みに上がって全体を俯瞰してみる。
 パラソルの下のベンチに招じられてお話を伺う。奥さんは外出中。「これだけの庭だと草取りも大変でしょう」と訊くと「昔は庭中草ぼうぼうで草刈り機でせっせと草刈りをしていたが、7年前に十王のバラの先生に教えて貰いながらバラ園に改造してきた。4年前ごろからは草取りの苦労は無くなったよ」とのことだった。バラ園の管理企画は主に奥さんが考えられ、旦那さんはその良き協力者、羨ましいほど上手くいっているご夫婦のようだった。
(庭中にバラの花がいっぱい)

3)中里のMさんち
 Wさんの家から少し先に行ったところに、Mさんの家があった。車道沿いの塀の上にバラの花がずらりと並んで咲いている。
(M邸の外観)

 お家に声をかけてみたが応答がなく、一寸だけ園内を見させていただく。Wさんの庭ほどではないが、ここにも色々なバラの花が咲いていた。
(M邸はお留守?)

4)県植物園
 中里のバラ園を堪能し、県植物園まで行って中で昼食にしようと途中の農産物直販店で弁当を買ってから植物園に向かった。この4月から入園料が変更になったが、高齢者の無料の扱いは変わっていなかった。「毎度ありがとうございます」の御挨拶を頂き、園内で開花中の草花の場所を示す花だよりマップを貰って園内に入った。

 受付すぐの沈床園の植え込みも今日は一段と色鮮やかだった。展示室に向かう途中にはヤマボウシの白い花が緑の葉っぱと調和して綺麗。
(沈床園)
(6/ヤマボウシ)

 展示室では丁度バラ展が開催中、エントランスの両側に色々な色合いのバラの鉢が並べてあって、これだけでも見ものだった。
 展示室内に入ると、明るい照明のもとに 色とりどりの綺麗なバラの切り花や、組み合わせ造形された装飾品、鉢植えなど綺麗に展示されていて、ゆっくり眺めて回る人、一つ一つにカメラを向ける人、賑わっていた。
(展示室エントランス)
(バラ展室内情景)

(切り花)
(食卓飾り)

 展示室のバラ展を見てから、その前の広場のベンチに座って弁当を広げた。「花だより」を見ると、近くにオオヤマレンゲが咲いているらしい。オオヤマレンゲは4年前に八経ヶ岳に登った時にその実だけを見たが花は見られず、それ以来もお目にかかっていないのでぜひ見たいと思っていた花だった。うつむき加減に清楚な風情で咲いている白い花に感激して何度もシャッタを押した。香りは強くはないが、何か気高いような匂いを感じた。
 熱帯植物園を一回りしたあと、その先にウケザキオオヤマレンゲという花が咲いているのを見たが、こっちのオオヤマレンゲは上を向いて花開いていた。ウケザキとはお日様を受けて咲くという意味だろうか。
(23/オオヤマレンゲ)
(45/ウケザキオオヤマレンゲ)

 食事場所のすぐそばには、カラタネオガタマという聞いたこともない花が咲いているとなっていたので、そこらじゅうの木を見て回ったが、私の眼には花が咲いているような木は見当たらなかった。眼の良い和子が歩くとすぐに「ここに何か咲いているじゃない」という。なるほど、よくよく見ると葉っぱの中に目立たない色の花があり、近くにカラタネオガタマの立札も立っていた。
 展示室前から岩石園に向かうと、これまた目立たない色のアメリカロウバイや鮮やかなオオベニウツギ、カルミヤなどがあった。
(26/カラタネオガタマ)
(10/アメリカロウバイ)

(35/オオベニウツギ)
(8/カルミヤ)

 熱帯植物園に入ると、大温室のはずだが外よりも涼しい感じでホッとする。エントランスゾーンには、いつものようにカトレアやデンドロなどの華やかなランの花が並んでいて芳香を漂わせていた。
(熱帯植物園)
(カトレア)

 畑地ゾーンから沼地ゾーン、ジャングルゾーンと回って行くと、植物名の名板に開花中のマークが付いているものが次々と出てくる。聞きなれない花の名前に、花と名札とを一緒に撮りながら歩いて行った。
(マダカスカルジャスミン)
(ゲットウ)

(パキスタキスルテア)
(メディニラマグフィカ)

 風通しが利いて涼しい熱帯植物園の屋上で一休みしてから外に出ると、目の前の大きな木が立っている。「花だより」によればこれがトチノキで、花が咲いているはず。よく見ると花らしきものが見えてパチリ。
 トチノキの近くのトイレの脇でウケザキオオヤマレンゲを見てからボタン園に向かう。ボタン園にはシャクヤクに花咲きマークが付いている。
(44/トチノキ)
(48/シャクヤク)

 どんぐり園の脇を歩いていた時、あるはずのユリノキが見当たらなくてがっかりしたのだが、ボタン園のすぐそばのユリノキはすぐに見つかった。これまた見つけにくい花だったが、また和子の目のお世話になって発見。
 バラ園に入るとすぐそばに大きなトベラの木が見えたので、ちょっと寄り道。
(40/ユリノキ)
(11/トベラ)

 植物園は丁度バラ祭りの最中で、バラ園の花は揃って綺麗に咲いていた。見事に咲いているのだが、バラの見本畑の様な光景。午前中に見たイングリッシュガーデンのようなバラ園の印象が残っているので、嬉しさは今一つ、花に近づいて大写しの写真を撮って歩いた。
(39/バラ園)

(接写2景)

 県民の森を歩く予定だったのだが、今日の暑さに完全にダウンしてウオーキングは中止、入口に出ていた屋台でかき氷をいただく。冷たくて美味しかった! 元気を貰ってそのまま我が家に向かった。




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