B114.月居山と袋田の滝の紅葉

1.動 機
 茨城の低山も紅葉の時期になってきて、袋田の滝の紅葉の情報が流れてきた。早速袋田に出掛けて月居山から周回してきたが、コース全体に紅葉が始まっており、月居山頂では真っ赤に紅葉したカエデも眺めることが出来て嬉しいウオーキングになった。出掛けた11月13日は茨城の県民の日で、大混雑が予想される観光地の袋田に車で入るのを避け、月居峠の駐車場に車を置いて月居山と袋田の滝を結ぶ8の字に周回して歩いた。このコースは3年前の(Y103袋田滝と月居山)にならったもので、写真も記述もこの時と似たようなものになった。

2.データ
a)山域:月居山(404)
b)登山日:2014/11/13(木)晴
c)日程:
日立自宅 9:00発 = 9:30 水府JA直販店 9:40 = 10:15 月居トンネル出口P 10:35 ---- 10:55 鐘撞堂・観音堂 11:05 ---- 11:15 前山 ---- 11:45 生瀬滝展望台 ---- 12:00 袋田滝展望台(昼食) 12:30 ---- 12:45 鐘撞堂分岐 ---- 13:05 鐘撞堂 ---- 13:15 月居山 13:30 ---- 13:45 男体山分岐 ---- 14:10 月居トンネル出口P 14:20 = 14:30 林檎園 14:45 = 16:30 日立自宅
(月居山・袋田滝周回コース)
(月居山・袋田滝周回コースの標高差)

d)同行者:和子
e)地形図:1/25000 「袋田」

3.山行記録
 我家を9時に出発し、水府JA直販店で弁当を買い込んでから、10時15分に月居トンネル出口の駐車場に到着した。駐車場には4台の先客があったが、駐車に苦労はない。車を入れて身支度をし、トイレを使って20分後に歩き始めた。
 駐車場から少し戻った商店の脇が「月居山登山道入口」で、ここから落葉が散り敷くなだらかな道を登って行くと、周りの黄色く色づいた木の葉が太陽の光を浴びて綺麗だった。
(トンネル出口駐車場)
(月居古道を登る)

 ときどき「ゴーン、ゴーン」という鐘の音を聞きながら登って行くと、大イチョウのすぐ裏に鐘撞堂があり、我家も二回づつ鐘を打ち鳴らしてお祈りした。
(大イチョウ)
(鐘撞堂)

 鐘撞堂のすぐ上に赤い観音堂があり、ここにもお参りした。扉のカギ穴からなんとなく中の様子がうかがえたので、カメラのレンズを合わせてシャッタを押してみたのだが、意外と綺麗に撮れていて肉眼で見るよりもはっきりとしていた。
(観音堂)
(観音堂内部 )

 観音堂の舞台は太郎山など奥久慈の山々のいい展望台で、その奥に日光連山は雲に隠れていたが、高原山がなんとか頭を出していた。
(観音堂からの展望)

 観音堂から階段道で前山に登り、山頂からはまた階段道を下る。登山道わきの紅葉を楽しみながらゆっくりと歩いていった。ゆっくり歩けば階段も苦にはならない。
(前山への階段登り)
(前山から階段下り)

 前山から少し下ったところに視界が開けたところがあり、目の前に色付き始めた生瀬富士と立神山の岩峰が見えており、その右奥に高原山や塩原の山が見えていた。
(生瀬富士・立神山)
(前山からの展望)

 何組かの登山者と行き交いながら階段道を下って行くと、生瀬滝展望台への分岐がある。高校生らしい集団の賑やかな声を聞きながら水平道を歩いて展望台に上がると、紅葉の奥に生瀬滝が綺麗に見えていた。
 ゆっくりと生瀬滝を眺めてから階段道に戻り、袋田滝に向かって下る。ここからは行き交う人が多くなり、中には「展望台はまだですか」と息絶え絶えに聞いてくる人もいる。右下には袋田四度の滝の上の部分が紅葉越しに見えていて良い景色になっていた。
(生瀬滝展望台から)
(袋田滝上部)

 途中、細長くつっ立った大岩(天狗岩)があり、それには大子町の説明板が付いていた。
    A天狗岩の伝説
    天狗の鼻のような形をしていて天狗が滝見をしたところといわれています。夜な夜な天狗の大きな羽ばたきがしました。ところが、実はこのあたりにたくさん住んでいるムササビのはばたきであったといわれています。
    科学の発達した現代では笑い話のようなことが、真実として伝えられている伝説が多いですね。
    ムササビ:リス科のほ乳類でネコくらいの大きさ。足と足の間に皮膜があり木から木へと滑空することができる。
 天狗岩から下は格好のいい鉄の階段になる。
(天狗岩)
(鉄階段)

 階段を下り切ると、切り立った絶壁の下に袋田滝展望台が見えており、その手前に吊橋が見えている。展望台には滝を眺める大勢の観光客の姿があり、吊橋を行き来する人も多い。
 吊橋を渡った所から袋田滝を斜め横から見る眺めは、展望台から真正面に見る眺めに負けず劣らず良い眺めである。
(袋田滝展望台と吊橋と絶壁)
(吊橋からの袋田滝)

 料金所に行くと、今日は係員がいなくて「本日入場無料」の掲示があった。県民の日のサービスだ。そのためか展望台へのトンネル通路はものすごく混雑しており、その上第二展望台へのエレベータに乗る人の長蛇の列が重なって、その脇を抜けるように歩いていくのに苦労した。展望台に出ると大勢がひしめき合うように並んで、正面の滝を眺めながら喋ったり、カメラやスマートフォンを構えている。その間から正面の袋田滝を眺めるが、何度見ても迫力のある見事な滝である。
(第一観瀑台からの袋田滝)

 丁度昼時間、空いていた後のベンチに座って、袋田滝を眺めながら水府JAで仕入れたサンドウイッチとコーヒの昼食をとった。
 当初はエレベータに乗って上の第二展望まで上がろうと考えていたのだが、長蛇の列はいつまでたっても解消しそうにもないので、諦めてそのまま吊橋に引き返した。吊橋から見下ろすと下の河床に転がる岩の数が以前よりも多くなったように思われた。
(観光客)
(大岩ゴロゴロ)

 滝見茶屋を過ぎたところに鐘撞堂への分岐があり、3年前には震災の被害で通行止めだったのだが、今回は開通していて歩行距離が随分と短くなった。
 登山道に入ると、砂防堰などに転がっていた大岩も綺麗に片付けられており、登山道全体も綺麗に整備されていた。黄葉し始めた木々を眺めながら気持ちよく歩くことが出来た。
(鐘撞堂分岐から登る)
(震災の痕跡なし)

 鐘撞堂下の4辻の分岐まで戻ってくると、若いカップルが地図を広げてどの道に行こうかと相談している様子だったが、お邪魔しないように我が家はすぐに鐘撞堂と反対方向の月居山方向に登って行った。
 この道は登るにつれて視界も広がってきて黄葉も多く嬉しい道なのだが、岩場や根っ子道の急登があって結構きつい。登山姿には見えない単独行の女性が何かぶつぶつ言いながら下って行き、少し危なっかしいなと思って振り返ってみたが、難なく下って行った。ベテランだったのか。
(月居山へ)
(岩場や根っ子道)

 石碑が立つ月居城址の広場まで登って、すぐに左の道に入って月居山山頂に登頂してから一休み。
 ツーショット写真を撮っていると、下から登ってきた男性が「袋田はこっちかなあ?」と訝しげ。「ここで行止りですよ。袋田へは広場から別の道です」と返事したが、城址広場に下って石碑脇の道標を見ると、月居山と袋田滝が同じ方向に書いてあり、指し示す方向が月居山と袋田滝の中間を向いている。初めての縦走者には紛らわしいことになっていた。
(月居城址)
(月居山山頂)

 城址から男体山への縦走路に下り始めようとしたとき、昼前から雲に隠れていたお日様が顔を出してきて、周りの紅葉を輝かせ始めた。真っ赤で綺麗だ。撮影のやり直し。
(月居城址の紅葉)

 月居城址からの下りはなかなかの急坂、岩場は落葉に覆われていたり、裸土のところは粘土で滑りやすく、ロープを使ったりしてゆっくりと慎重に下る。
 何度か男体山から袋田滝まで縦走したが、その度に、ここまでの長い道程に疲れた身体で、この急坂を息絶え絶えに登ったことを思い出す。
(月居山から急降下)
(ロープ場もあり)

 下り切った鞍部に「国道461号」「月居トンネル」への分岐標が立っていて、ここから男体山縦走路から左に分かれる。
 この分岐で左折して、谷間の踏み跡を辿って茶畑跡を過ぎると舗装された舗装道が見えてくる。これが旧461国道で、手前にトンネル入口も見えていた。
(男体山分岐)
(旧道に下りる)

 舗装道に下りてのんびりと歩いて行くと、左の新国道への分かれ道があり、その先に駐車場所の建物が見えてきた。干し柿や漬物大根を吊るしている道路下の民家の風情はすっかり冬支度、庭の紅葉が綺麗だった。
 まずまずの紅葉と、丁度いい歩行距離のウオーキングに満足して帰路につき、途中、林檎園でお土産を買い込んで十王の知り合いに立ち寄ってから、夕暮れ前に我が家に帰ってきた。
(駐車場に戻る)
(林檎園)



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