Z55.嵩山と十二ヶ岳・小野子山縦走


1.動 機
 嵩山には水戸アルパインクラブの去年の忘年山行で登ったのだが、生憎の雨模様できつい岩場がある不動岩や大天狗には登らないで帰ってきたのが心残りだった。帰りのバスの中でも「もう一度登りに来たい」と言う声がたくさんあったが、なかなか踏ん切りがつかないまま適期が過ぎてしまい、今回思いきって我家だけで出かけることにした。群馬迄出かけて嵩山だけでは勿体ないので、一泊して近くの十二ヶ岳と小野子山にも登ってきた。どの山も展望がいい山ばかりで、お天気にも恵まれてそれぞれの山頂から360°の大展望を楽しむことができた。

2.データ
a)山域:嵩山(789m)、十二ヶ岳(1201m)、中ヶ岳(1188m)、小野子山(1208m)
b)登山日:2012/05/19(土)晴、20(日)晴
c)日程:
5/19:日立自宅 = 日立南IC = 渋川伊香保IC = 道の駅たけやま 11:10 ---- 嵩山周回 ---- 15:15 道の駅たけやま = 大塚温泉(泊)
5/20:大塚温泉 = 駐車場 8:25 ---- 十二ヶ岳・小野子山往復 ---- 14:35 駐車場 = 小野上温泉センタ = 渋川伊香保IC = 日立南IC = 日立自宅
d)同行者:和子
e)地形図:1/25000 「中之条」「上野中山」

3.山行記録
1日目(5/19):嵩山
アクセス
日立自宅 8:10 = 8:25 日立南IC = 9:50 波志江PA 10:00 = 10:15 渋川伊香保IC = 11:00 道の駅たけやま
山行
道の駅たけやま 11:10 ---- 11:20 大石 ---- 11:30 道の駅たけやま ---- 11:40 見晴台 11:50 ---- 12:05 天狗の平 ---- 12:15 不動岩 12:25 ---- 12:35 小天狗(昼食) 13:00 ---- 13:05 天狗の平 ---- 13:10 胎内くぐり ---- 13:25 中天狗 ---- 13:30 御城の平 ---- 13:32 経塚 ---- 13:40 五郎岩 13:50 ---- 14:00 経塚 ---- 14:10 大天狗 14:25 ---- 14:35 経塚 ---- 14:55 弥勒穴 15:00 ---- 15:15 道の駅たけやま 15:30 = 15:45 大塚温泉(泊)
(嵩山登山ルート)
(嵩山登山ルートの標高差)

 朝食を済ませから我家を出発し、日立南ICから高速に乗り渋川ICで下りてまだ記憶に新しい道の駅たけやまに到着したのは11時だった。駐車場脇の芝桜はとっくに盛りを過ぎていたが、その上に見える男岩など岩峰は迫力があった。
 身支度を整えて道の駅売店前を通って表登山口に向かい、階段道を登って「大石」に着き、先ずはその前の「一番」の観音像にお参りした。これから本格的な登山道になるとストックを持ち直した時に、和子のストックの先端部がないことに気が付いた。締め付けを怠ったので途中で落下したようだ。きょろきょろしながら引き返して行くと、それは売店前の植え込みの脇で見つかった。
(道の駅たけやま)
(表登山口)

 20分ロスして登り返し、急登をジグザグに登って行くとすぐに見晴台への分岐がある。見晴台からは去年は見えなかった榛名山の全景が目の前にバッチリと見えており、その左には明日登る予定の十二ヶ岳が意外に立派な山容をして聳えていた。右の岩櫃山の上に浅間山も見えるはずだが、霞んでいるのか確認できなかった。
(見晴台から榛名山)
(十二ヶ岳)

 登山道に戻って「岩登り禁止」の立札を見ながら岩場の道を登って行くと、二番観音様が「休石」という大岩の下の穴倉に祀られていた。この穴倉を蝙蝠穴という。
 三番観音はそのすぐ上にあり、その先の分岐に八番〜十番の道標があったので入ってみた。八番九番はお参り出来たが、九番の先で道はテープで通せんぼしてあり十番の観音様にはお参り出来なかった。九番の上の急斜面に薄い踏跡があったので、その上の岩場に祀られていたのかもしれない。
(岩登り禁止)
(蝙蝠穴と二番観音)

 稜線まで登ると天狗平という休憩舎のある平地あり、大勢の人が屯して楽しい昼食中で賑やかだった。ここは通過して小天狗右下の道に入って行く。六番、七番の観音様を過ぎると「不動岩」の道標があり、回り込んだところが不動岩の登り口だった。
 丁度御夫婦が岩場を下って来るところ、旦那様が奥様の一挙一投足に指示を出して細やかに優しく指導している。仲のいいところを見せつけられたが、真似して我家でこんなことに口を出したら煩がられるのが関の山、御夫婦が下りてきたら、和子は一言挨拶を交わしてさっさと登り始めた。
 足場はしっかりしているが、なにしろ垂直に近い岩壁登り、結構緊張する。三点確保で慎重に登り着いた頂上では不動明王が「よくやって来たね」と出迎えてくれました。
(不動岩の鎖場)
(不動明王)

 不動岩のてっぺんからは榛名山から浅間山、草津、谷川(?)あたりの雪山が見えており、振り返ると、すぐ近くに小天狗の岩峰が聳え、その左に中天狗、大天狗が並んで見えていた。狭くて地図を広げるのも億劫だし、小天狗からはもっと良く見えるだろうと、山座同定は適当にして、おっかない岩場を下って小天狗に向かった。
(不動岩の下り)

 四番五番の観音様を拝みながら小天狗の南面を巻いて戻ると、小天狗への登り口がある。小天狗への登りも岩場だが、急ではないし足場もしっかりしており、前回も登ったので安心して登ることが出来た。
 頂上には祠があり、予想通り360度の素晴らしい眺めです。
(小天狗登り)
(小天狗山頂)

 子持山、十二ヶ岳、水沢山、榛名山、岩櫃山、浅間隠山、浅間山草津白根山苗場山、白砂山、谷川岳など確認した。展望を楽しみながら弁当を広げてゆっくりと休憩。
(小天狗から360°の展望)

 東へ進むとあずま屋があり、ここが「胎内くぐり」への分岐で、ここも「その先に危ない所がある」とのことで前回パスしたところです。
 右の狭いトラバース道を下っていくと胎内くぐりへの分岐があり、道標の先に二つの岩の間に狭い隙間が見えていた。ザックを背負ってではとても通過できそうにないので、分岐点にザックをデポして胎内くぐり通過挑戦に向かった。
 先に和子が楽々通過して、私の番になる。最近とみに出て来たお腹の出っ張りが心配だったが、何とか通過できてメタボ検査合格!。
(胎内くぐり)

 胎内くぐりを通過した先は、これまた狭い岩の間の岩場下りだった。足場もあまりはっきりせず、もう一度胎内くぐりをして引き返した方が楽そうだが、ピストンはできるだけしないのが我家の流儀、ロープを頼りに身を捩りながら何とか下る。
 その先はザレ場の急坂下り、滑ったら只では済まない、鎖とロープを頼りにゆっくりと下った。下り切るとトラバース道に合流し、左に下れば東登山道に繋がるらしいが、ザックをデポした右の「胎内くぐり」入口に向かう。途中に十一番、十二番、十三番の観音様が並んで祀ってあった。十番の観音様はこの下九番との間の急斜面におらしたのだろうか。
(胎内くぐり通過後も狭い岩場下り)
(急坂下り)

 あずま屋まで引き返して大天狗への縦走路に向かう。途中、中天狗にも立ち寄って大天狗の岩峰を眺めて縦走路に戻り、一段高いところに見えた二十六番観音にお参りし、たくさんの石像がコの字に並ぶ御城の平を通過して経塚分岐に到着。
(中天狗通過)
(御城の平)

 経塚分岐から烏帽子岩・五郎岩へ左の道を行く。
 なだらかな道を歩くと右上に先の尖った大岩が見え、形を見てなるほど「烏帽子岩」だと納得する。その岩の基部に二十七番観音があるようだったが、寄道しないでそのまま五郎岩に向かった。
(五郎岩へ)
(烏帽子岩)

 更に歩くと柱状節理の様な「五郎岩」があり、その下の割れ目に二十八番観音が祀ってあった。
 経塚のところの道標によれば、この先に二十九番、三十番、三十一番があるはずだが、しばらくうろついてみたが見当たらず、五郎岩の上から烏帽子岩と大天狗を眺めて引き返した。
(五郎岩と二十八番観音)
(烏帽子岩と大天狗)

 経塚まで引き返していよいよ去年泣く泣くパスした大天狗の登りにかかった。行程は長いが傾斜が余りきつくないので思ったほど難儀することなく、長い鎖にお世話にもならないで登ることができた。途中、下って来る二人の山ガールさんにも出会って嬉しく挨拶。
(大天狗の岩場)

 山頂部に上がると、三角点と山名板が立っていたが、本当のてっぺんはその一段上の大岩の上だった。大岩は真ん中が落ち込んでいて狭くて三脚ではツーショットの写真が撮りにくく、下で昼食中だった単独行の男性にシャッタを押していただいた。
(大天狗=嵩山山頂)

 大天狗の山頂からの展望は、中天狗、小天狗を下に見て、まさに360°の大展望だった。見える山は日光方向の視界が広がった以外、小天狗から見えた山と変わりがないので、山座同定は復習のようだった。
(大天狗から360°の展望)

 大天狗の岩場を慎重に下って、経塚からは去年と同じく東登山道を下った。
 途中、「一升水」への入口、出口2ヶ所に「通行禁止」の立札が立っていた。オーバハングした岩壁は老朽化が進んでいて、今にも崩落、落石が起こりそうに見えた。この岩壁の下に二十一番から二十五番までの観音様がおられるが、遠方からお参りするしかない。
(経塚から東登山道へ)
(一升水は崩落で通行禁止)

「一升水」分岐から少し下ったところに「弥勒穴」の道標がある。
 分岐に入って大岩に刻んだステップを登ると、向かいの急斜面沿いの細い道になり、その先で断崖絶壁の岩壁に辿り着く。その岩壁に鎖が何本も垂れ下がり、適当な鎖を掴んで登り切ったところからトラバースに鎖が続いていた。つま先がやっと掛かるような足場を見つけながら岩壁を水平移動すると、回り込んだところで小さな洞窟を発見した。その中に観音像が祀ってあり、「二十番」と「弥勒穴」の看板があった。
 念願かなって満足して引き返すが、戻りも同じ岩壁をトラバースするしかない。一歩間違えれば命にかかわる。無事トラバースをこなしたが、和子は弥勒観音にはお参りしなくてもいいといってさっさと下って行く。慌てて追いかけたら十九番さんの写真を撮り損ねた。
(弥勒穴の二十番観音)
(弥勒穴から岩場のトラバース)

 弥勒穴分岐から東登山道を下ると、右に「胎内くぐり」への道が分れている。ここから胎内くぐりまでの間に十四番から十八番の観音様があるらしいが、パスして通過。やがてツツジの綺麗な道になった。駐車場直前に芝桜園が目に入った。もうほとんど咲き終りだったが、まだ色づいている場所を選んでこれを前景に男岩の写真を撮ってみたが、芝桜の色は出ていなかった。カメラが悪いか腕が未熟なのか本気度が足りないのか。
 気持よく下って駐車場に着いたのは15時15分、11時10分に歩き始めて3時間しか経っていない。時間の割に変化が多くて面白く、充実の山行でした。
(ツツジの道)
(男岩)

 道の駅で冷たい飲み物を飲んでから、予約しておいた大塚温泉に向かった。思った以上に細い田舎道を走った先にある静かな一軒宿で、土曜日なのに他の宿泊客はなくて歓待を受けた。温泉に入ると、こっちは日帰り温泉が本業と思われるほど混んでいて、土地の人から色々な情報を頂けた。温泉は源泉温度34.5°という低温で、長風呂して養生できるのが売りものらしいが、露天風呂に一旦入ると立ちあがると寒くて覚悟が要った。室内には41°や43°に沸かした浴槽もあって、温まりなおすことができる。毎日夜9時からの清掃が行き届いていて、泉質にもよるのだろうが床面にも浴槽にもぬめりが全くなかった。
 食事も一泊二食6100円の御値段の割に品数が多くて大満足、山行と温泉、食事に大満足の宿だった。田圃のカエルの大合唱が夜中中聞こえてくるのだけが少々難点。
(大塚温泉新館)
(夕食に満足)


2日目(5/20):十二ヶ岳−小野子山縦走
大塚温泉 7:40 = 8:15 駐車場 8:25 ---- 8:45 入道坊主 8:50 ---- 9:30 鞍部 ----(女坂)---- 9:50 十二ヶ岳 10:15 ----(男坂)---- 10:30 鞍部 ---- 10:45 中ノ岳 ---- 11:05 高山分岐 ---- 11:30 小野子山(昼食) 12:00 ---- 12:15 赤芝のツツジ 12:20 ---- 12:40 小野子山 12:55 ---- 13:10 高山分岐 ---- 13:35 中ノ岳 13:40 ---- 13:50 鞍部 ----- 14:20 入道坊主 ---- 14:35 駐車場
帰途
駐車場 14:45 = 14:55 小野上温泉センタ(入浴) 16:20 = 16:50 渋川伊香保IC = 18:30 日立南IC = 18:40 日立自宅
(十二ヶ岳小野子山縦走ルート)
(十二ヶ岳小野子山縦走ルートの標高差)

 ぐっすりと眠って朝目覚めると、外は今日も上天気の模様。外に出て今日登る予定の十二ヶ岳の山並みを見上げていると、宿の老前主人(現在は若夫婦が切り盛りしているように見えた)が出てきて、色々と話してもらえた。十二ヶ岳に並んで見えるのは中ノ岳で小野子山はその向こうに隠れて見えない。右に見える山は「なじらく山」と言って、小さいながらもこの近くの人が良く登る展望のいい山で小学校の遠足の山にもなっている。子持山は左の肩に少し遠く見えている山だ。
 「十二ヶ岳には一般的には小野上側からの登山道が知られているが、こちら側からは山頂近くまで整備された林道が登っていて楽に登ることができるよ」と教えられたが、地形図など下準備が十分でないので、予定通り小野上側から登ることにした。
(大塚温泉からの展望)

 特別に7時に用意していただいた美味しい朝食を頂いてから7時40分に宿を出発、車のナビに従って十二ヶ岳の登山口に向かった。R353に出てから近道しようと脇道に入ったら、十二ヶ岳登山道に入る直前に「工事中通行止」の表示、やむなく国道に出て本来の道に入って何とか駐車場のあるところに到着できた。駐車場には2台の先客があったが、行儀よく駐車したので我が愛車を停めてもまだ3台は停められそうだった。
少々時間ロスしたが、身支度を整えて8時半前に歩き始めた。ガイドブックを読んで覚悟はしていたが長い林道歩きだった。、
(十二ヶ岳登山道の駐車場)
(林道を歩く)

 林道を20分、1km近く歩いたところに「入道坊主」という大岩があり、その奥に回り込んだところが登山口で、「林道峠山線開設記念碑」があり休憩舎も建っていた。向かいの仮設トイレ脇の狭い場所に軽自動車が一台停まっていた。ここまで車で入って来ると随分得した気分になれそうだが、途中の林道には落石が何か所にも散乱していて何時通行止めになるか分らない林道の様だし、ここまで無事入って来ても駐車場所に先客がいたらどうするのだろう。
 登山口はトイレの先にあり、石段道から登山道が始まる。
(入道坊主の休憩舎)
(登山口標識)

 登山道には「平成12年度集落水源地整備事業」の看板があるごろ石の枯れ沢沿いに登っていく。
 林相は雑木から植林になったり、また新緑の雑木になったり、沢沿いの登山道を5分も登ると「十二岳滝下(せんした)」の標柱があった。何処かに滝があるのかと沢沿いを気にしながら登って行ったが、沢は枯れ沢が続くばかりで滝がある様子はないまま急登を5分以上歩いて「十二岳滝上(せんうえ)」の標柱が見えて来た。
(沢沿いのごろ石道)
(植林の中の急登)

 目の前に現れた大きな岩を巻くように沢から離れて急登し、大きくV字を切りながら登って行って登山口から40分でやっと稜線に登り着いた。ここには十字路の標識が立っていて、反対側から高山村からの登山道も上がって来ていた。
 先ずは標識に従って左の十二ヶ岳に向かうと、直ぐに男坂と女坂の分岐点があり、手書きの道標に「女坂472m、男坂248m」と細かい数値が書き込んであった。急坂を下るのは危ないので、当初は定石通り、男坂を慎重に登って女坂を安全に下る積りだったが、ここで「いやあ、物凄い急坂で参ったよ」と言いながら男坂を下ってくる単独行の男性に出会い、何とか下ることができるのであれば急坂は下った方が楽だと簡単に方針変更、女坂に向かった。
(鞍部に到着)
(女坂を登る)

 女坂は大きく迂回しながら緩やかに登って行ったが、山頂直下までくると女坂とは思えないほどの急登のロープ場があって汗を絞られた。
 山頂に上がると360°の大展望で、団体さんが山名方位版の前に屯して賑やかに山座同定に励んでいた。我家もその傍らで話を聞きながら勉強させていただいた。
(女坂にも急登あり)
(十二ヶ岳山頂)

 これから向かう中ノ岳と小野子山の方向には子持山、赤城山、榛名山が並んで見え、霞み加減だが日光の白根山や男体山も見えていた。
(十二ヶ岳山頂から東方展望)

 反対方向には草津志賀高原の山、谷川岳、武尊山など見渡すことができた。
(十二ヶ岳山頂から北西方向展望)

 団体さんが下りて行ったあとも、二人で方位版を眺めながらしばらく山座同定を楽しんでいたが、次の団体さんが登ってきたので下ることにした。男坂は急斜面を直登する道で、予想通りに急坂の連続だったが、要所には固定ロープが張ってあって助かった。
(男坂の急坂を下る)

 男坂を下りきって鞍部まで歩くと、今度は中ノ岳への登り返しになる。この登りはそれほどの急坂ではなかったが、気温が上がってきて汗を絞られた。
 中ノ岳の山頂は樹木に囲まれて展望はなく、証拠写真だけ撮って次の小野子山へ向かった。
(中ノ岳へ登り返す)
(中ノ岳山頂)

 中ノ岳からの下りは長かった。標高差150m足らずの下りの筈だが、下っても下ってもなかなか鞍部に着かない。下っただけ小野子山への登りが増えるし、帰りの登り返しも多くなると思うと、どうしても高度差が大きく感じられるのだろう。
 鞍部に下り着くと、ここにも高川村からの道が上がってきていた。
 小野子山への登りはなかなかの急坂の連続、いい加減いやになったころやっと山頂部に到着した。
(中ノ岳を下って)
(小野子山へ登り返す)

 小野子山の山頂は団体さんなどの登山者でごった返していた。山頂からは赤城の山や谷川の山々が見えていたが、少し霞み加減になってきていたし、十二ヶ岳の大展望で十分満足した後だったので、展望はそこそこにして、片隅に陣取って今朝コンビニで買い込んだ弁当を頂いた。大声で話している話を聞いていると高川村側から登ってきた人が半分ぐらいいるように思えた。
 高川村から登ってきた人に聞くと、赤芝の姉妹ツツジはまだ殆んど咲いていないよとの話だったが、片道20分程の楽な尾根歩きとのことなので、時間もあるし目の保養に行ってみることにした。
(賑やかな小野子山山頂)
(赤芝のツツジへの尾根歩き)

 新緑の眩しい尾根道を歩いて行くと、800m先の分岐点に「ゴヨウツツジ60m」の道標があり、その方向に下って行くと大きなシロヤシオの木があった。根元の周囲1.4m、樹高5.8m、枝張り東西7.3m、南北4.9mとのことで、堂々たるシロヤシオの木である。以前は姉妹ツツジといって近くにもう一本妹ツツジがあったらしいが、枯れてしまったとのこと、花はまだ固い蕾で一輪も咲いていなかったが、盛りには豪華な見ものになりそうだ。
 めづらしいツツジの大木を見たことに満足して小野子山に引き返すと、山頂は静かになっていて、二人の男性が昼寝中、一緒に五葉ツツジを見に行った単独行の男性が先に帰っていてぽつんと一人休んでいた。男性は茨城町の在で、体力維持のため週一度以上は山歩きに出かけていて、特に筑波山にはしょっちゅう出かけているとのこと。今晩一泊して子持山に登ってから茨城に帰るとのことだったが、話が合ってしばらく山談議の後、入道坊主の登山口まで一緒に下ることになった。健脚に引っ張られて、あれほど嫌だった中ノ岳への登りも一気に登ってしまい、一休み後、鞍部から登山口、駐車場まで元気に下ることができた。歩き始めて6時間10分の展望山行でした。展望は素晴らしかったが時間以上にきついコースでした。
(赤芝の五葉ツツジ)
(小野子山からは先導者あり)

 駐車場で男性と別れて、小野子温泉センタで汗を流してから、一路往路を走って我家に帰りました。


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